中国の教育に労力がかかりすぎる問題(前編) | 現在中国雑貨店長の運営ブログ

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中国の教育に労力がかかりすぎる問題(前編)

 それぞれの国には、それぞれの問題が存在しますが、中国では教育に時間がかかりすぎるという問題があります。
 
 調べてみたのですが、中国人の学力ランキングは、現在世界一位なのだそうです。
今の40歳ぐらいまでは、ずっと日本が1位だったようなのですが。
 
 ただし中国では沿岸部の大都市でしかデータを取っていないみたいなので、誤差は大きいと思います。
 
 
 

小学校入学の壁

 最初の難題は、小学校の選択です。中国は学区制で、家の場所によって学区が決まります。例えばうちの市(100万人規模の市)では、市内にたぶん10か所ぐらい小学校があります。そのうち、1,2つの小学校が人気で、そこに家を買わなければその小学校に入れないのです。
 それぞれ○○学校集団とか会社みたいになっており学校の周辺に分校みたいなのを持っています。いわゆる日本の私立高校みたいなもので先生があまり異動しないのです。こういう点も学校の競争になる原因だと思われます。
 
 そのため子供が4歳ぐらいになると家を買い直す人が続出するのです。その割合は、2人に1人ぐらいです。これは中国で家が高くなった原因の1つです。2010年頃は、こういう話はなかったのです。
 家を買い直すとなると、多くのお金をロスしてしまいます。
 
 例えば知人はもともと別の場所に、結構立派な家を持っていました。内装や家電も豪華でした。ただ学区が悪いということで、一番人気の学区に家を買い直しました。以前の家は内装後まだ2,3年しか経っていません。
(それではどうしてそういうことができるかという理由です。たぶん親が死んだら親の家を売ってしまおうと思っているのだと思います。そうでなければお金が心配でできません。)
 
 転居先の家は学区はいいのですが、だいぶ郊外で中心部から12kmぐらい離れています。それで以前より大きい家を買いまた内装工事をしたようです。(中国で家を買うというのは、コンクリートの打ちっぱなしを買うということなのです)
 
 新しい家の費用は5000万円ぐらい。もちろん古い家を売ったお金は入っていますが1000万円ぐらい本来使わなくていい無駄な費用を使っています。中国では、こういう家庭が2つに1つあるのです。5000万円の家買い、例えば2000万円を頭金にして、たぶん金利とか入れて4500万円ぐらい返すのだと思われます。
 
 ちなみに小学校は学区制で、中学校はたぶん成績で振り分けられます。そうするとまた家が遠くなってしまい、中学や高校で、家を引っ越すする人が続出します。例えば20km離れた学校に通うとなると大変です。始業時間が7時半とかで朝渋滞するのです。それで引っ越すのです。
 
 日本でも、確かに昔と比べたら塾とか私立の学費とか非常に高くなっています。でも中国と比べたら、数倍ましに思えます。
この点は、社会に感謝しなければなりません。
 
 あと1つ書き忘れたのですが、日本では安い家もあると思うのです。ところが中国で安い家はあまりないのです。日本では、立地がまあまあで例えば大田区とかで探せば1800万円ぐらいで買える家もあると思います。中国は安い家が全くないのです。安い家が全くないというのも中国人が頭が痛くなっている問題です。

小学校の宿題

 東京オリンピックが開催している頃、中国では1つの政策が打ち出されました。
  • 学校以外の塾には行ってはいけない。
  • 1日30分以上かかる宿題を出してはいけない。
  • 小学○○生までは、テストをするな。
 こんな感じだったと思います。政策は出されましたが、守っている人はいないようです。
 
 中国の小学校というのは、簡単にいえば、生徒平均偏差値60を目指しているのだと思います。
日本よりも2年早くいろんなことを覚えます。小学校1年生は日本の小学3年生ぐらいの授業をしています。
 
 中国人の90%はこれを良いことだと思っておりません。先生の大部分もこれをよいことだと思っておりません。
ただ周囲がたくさん勉強してしまったら、入試というのは相対的なものなので大学に受からないのです。それで誰も
止めることができません。
 
 小学生一年生は4時頃帰ってきたとして、家で毎日3時間勉強しないといけないそうです。人によっては塾に行きますが。
その年齢だと半分ぐらいはいうことを聞かないので、毎日親に殴られているといいます。実際そういう家庭を何軒も知っています。