①と②で不安をたらたら言ってきたわけだが、私は6:4で今回は可能性があると思



っている。もちろん、6の方ね。それはなぜか。通常社会人の交渉事の場合、何か



仕事を成立させる為には相手を納得させてOKをもらわなければならない。そうでな



ければ報酬であるお金など払ってくれないのが普通だ。ましてや今回はJリーグの



経営諮問員会という、サッカー界から見て第三者でかつ経営のプロの集まりだ。



昨年はその経営諮問委員会が話すら聞かない状況だった。しかし、今年は条件は



厳しいがこれをクリアすれば「考える」と具体的に解決方法を示している。これは条



件を満たせば話は聞きますよ、という姿勢があるということなので、可能性がゼロど



ころか条件さえ満たせばOKですよ、と言われてるのと変わりはない。



やはりこの辺は昨年の結果から迅速に一年間で動いて、途中のJリーグ側とヒヤリ



ングを重ねた町田市の行政側の成果だろう。前にも述べたが来年中のホーム数試



合の条件はすでに半ば強引とも言われるようなスピードで町田市が市政に対し



て根回しをして確約をとったという、そこに見られるような行政側の真摯な対応もか



なりプラスには進んでいると思う。



あとはなるべく特別な凡例を作りたくないJリーグの意向にどこまで沿って特例を見



いだせるかにかかっている。まあ、その部分では初めから松本山雅やカマタマーレ



讃岐とはアドバンテージの差があったわけだから、同列で予備審査結果などを期待



する方が間違っていたのかもしれない。



どちらにせよ、もはや追加書類を提出しているのなら、もうボールはJリーグ側に



あるので回答を待つ以外無い。



逆にまだハードルであるJFL4位以内は選手に、観客動員数平均3000人以上と経営



安定はサポーターに課せられているままで、完全にクリアしたものはないのだから、



我々が出来る範囲で精いっぱい応援を続ける以外にない。



以前twitterで紹介された記事


英国の小さなプロサッカークラブが生き続ける理由

http://pc.nikkeibp.co.jp/article/column/20110808/1034242/



ここでウェールズのプレミアリーグに昇格したスウォンジーシティFCが出てくるのだ



が、先日フジテレビでW杯の出場国でウェールズがなかなか出場できないことに絡め



て映像で紹介されており、ウェールズの独立気質とその環境もよくわかり、よりこの記



事が面白く読めた。



そしてこの記事でニューポートカウンティAFCの紹介する過程で町田ゼルビア



も触れられている。詳しくは読んでいただきたいのだが、要はスタジアムの箱の部分と



実際のチームのバランスを説いており、Jリーグの調査報告に対して疑問を呈している。



(誤解して欲しくないがここだけをこの著者の小林隆氏は書いているわけではなく、大小



さまざまなチームが特にヨーロッパは混在していて市民とのつながりも様様な形で成さ



れている、という話のあくまで一環でしかない)



現実問題で債務超過により赤字に陥っているJ2チームも多く、経営という観点である程



度の施設が無ければ成り立たないというのもよくわかる。しかしJリーグにはそれとは別



に地域と密着し、よりよりサッカー育成の環境を整えることを念頭に置いた「百年構想」



もある。多くの観客を集客でき、育成コースも万全に用意できるのなら問題はないが、そ



こまで余裕のないチームが果たして施設投資と育成の両輪を維持できるのか、施設投資



において行政、しいては納税者である市民に対して過剰な負担を求め続ける形が果たし



て地域のサッカー成熟に直結しているのか、と言われればはなはだ疑問の部分もあるには



ある。



Jリーグの方もそれに絡めてすでにご存じの方も多いと思うが、2013年よりクラブライセンス



制度を導入しようとしている。


3年連続で赤字を出したJ1のクラブはJ2に降格させる方向で調整…2013年から導入されるクラブライセンス制度概要

http://blog.livedoor.jp/tako_kora/archives/1547734.html


Jリーグ、クラブライセンス制の概要


http://supportista.jp/2011/06/news05000625.html


Jリーグの現在の資格要件など


http://www.j-league.or.jp/aboutj/jleague/aboutjleague.html


まあ、ACLのクラブライセンス制度導入にともない、ACL主催試合開催もにらみJリーグ



でも同様の制度の導入となったらしいが、昨年からの町田ゼルビアの昇格騒動もこれに



一部連動していると思わざるを得ない。



上記のイギリスでのどんなに小さくとも地域と密着したプロサッカーチームの繁栄なのか、



規模の大きなチームを中心としたもっと大きなバジェットでのサッカーを繁栄させていくことが



良いのか、これは今の段階ではどちらが素晴らしく一択する、ということは不可能なように思



える。




ただ一つ言えるのは、町田は東京でも神奈川でもなく、古くからサッカー自体は盛んで少年サッ



カーを起点に無数のサッカーチームが存在し、他の地域よりもより身近なものであると思われる。



この中でのプロトップチームは、地域との密着と育成もビックタイトルを取る夢も両方を実現でき



るところに割と近くにいるのではなかろうか。



あくまで東京では無く、町田の、町田市民と密着したクラブチームである。Jリーグ入会は気になる



ところではあるが、あくまで市民のチームとして経営が安定する基準まで市民と一緒に歩ん



でいけるように我々も支えていかなければならないな、と改めて思った。