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 ラジオ深夜便2時台ロマンチックコンサートはリンダ・ロンシュタットの特集。スティーブン・スピルバーグ監督のアニメ《アメリカ物語》に使われたSomewhere out thereを除いて主に70年代のカントリー・ロック又はブルース・ロックっぽい曲が中心の選曲でした。《激愛(How do I make you)》が掛らなかったので確認してみると、1980年の曲だったのですね。
 
 80年代のリンダ・ロンシュタットはネルソン・リドルと組んだ《What's new》をはじめとするジャズアルバム3部作が好きでしたね。今でこそ《What's new》はダイナ・ショアのヴァージョンが好きですが、最初に耳にしたのはリンダ・ロンシュタットでした。今はどうしているのか気になって確認したところ、現在77歳でパーキンソン病に罹患してリタイアしているとのこと。残念です。

 さて、この日の朝は《映像の世紀バタフライエフェクト》の録画を1本視聴しました。

 こういうテーマをNHKが採り上げることによって、季節感の希薄な生活をしているわたしにも夏休みと終戦記念日が近付いたことが判ります。

 《戦後ゼロ年》という表現はNHKが度々使用する言い回し。2017年8月20日には山田孝之主演の《東京ブラックホール》で終戦直後の1年間を採り上げ、2015年の終戦記念日には《戦後ゼロ年》というスペシャルドラマを放送しました。

 《映像の世紀バタフライエフェクト》の《過去のエピソード》では今回の内容について

 

「終戦から3週間後の東京を占領軍の兵士が撮影している。広がる焼け跡の向こうに、国会議事堂が見える。誰もが生き延びるために必死だった。焼け跡には闇市が出現、人々は非合法と知りながら、命をつないだ。家族を養うために占領軍兵士に身を売る女性もいた。一方で、東京湾からは、103本の金塊が引き上げられる。日本軍の『隠匿物資』と言われる。戦争に耐え忍んできた人々は怒りに震えた。戦後ゼロ年、東京のルールなき物語。」

 

と紹介していました。番組では雨後の筍のように陸続と設立された新興宗教にのめり込んだ元横綱双葉山などとともに、旧日本軍による数々の隠匿物資の発見を記録した映像が流されました。食糧メーデーに参加した群衆が皇居の厨房にさえ怒りを覚える世相の最中、隠匿物資に代表される旧日本軍の振る舞いに対する激しい怒りが伝わる映像でした。このときの国民の怒りが蓄積され、日本共産党が一定の信頼を得て行ったことには、旧日本軍による政策プロセスへの介入を総括出来ない侭《朝鮮戦争▶東西冷戦構造▶逆コース▶岸政権誕生》と政治の動きが進んだという理由が存在したことが今回の映像からも理解出来ました。

 

 流石にNHKと思わせたのは、アーカイブスに残された《街頭録音》の音声や写真。藤倉修一アナウンサーが有楽町の暗闇に立ってラクチョウのお時さんにインタビューしたときの音声が放送されました。前期の朝ドラ《ブギウギ》で福来スズ子を熱烈に応援するラクチョウのお峰さんのモデルですが、Wikipedia《ラクチョウのお時》によると、1970‐80年代には高田馬場で日雇い労働者の手配師をしていたとのこと。

 NHKアーカイブスの《女たちのゼロ年》にお時さんの消息を案ずる証言が残されているそうです。東京グローブ座が出来たりガーデンタワーが建ったり諏訪通りが山手線の線路の下を潜るようになったりして、高田馬場駅戸山口周辺の昔の面影は残っていませんが、わたしが学生だった頃にはまだ手配師さんや日雇い労働者の姿を見掛けた記憶がございます。

 

 今回の《映像の世紀バタフライエフェクト》を視聴して、戦後は元より高度成長や1970年安保の時代の空気を吸って来なかった人々はどういう感想を抱いたのか、そちらのほうも気になるところです。

 

 高田馬場と言えば、先日来採り上げて来た《メルシー閉店》に関連するニュースを見付けました。

 「ローソンは7月9日から全国のローソン店舗で『町中華フェア』をスタートする。人気の“町中華”店舗監修の商品が順次登場」するとのこと。メルシー監修はチャーハン・タンメン・おにぎりの3品だそうです。近所にローソンが無いのですが、ローソンに立ち寄ったら気にしてみようと思っています。