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 佐々木俊一作曲《月よりの使者》が好きなので、時折不図口遊んでいることが在りますが、古賀政男先生の《三百六十五夜》にインスパイアされている所為か、音符がころころと良く動いて、まるでマンドリンを弾く指に任せて作曲したのではないか、と思わせます。

 

 この曲は若大将のお父上上原謙さん主演の1949(昭和24)年公開の大映映画の主題歌だそうですが、その前に入江若葉さんの御母堂様入江たか子さん主演の入江プロダクション・新興キネマ版が1934(昭和9)年に公開されていたそうです。Wikipediaで入江プロ版のキャストを確認したところ、女子刑務所の看守長役で浦辺粂子さんが出ていらしたのでびっくり。永年行方不明のところ、ロサンゼルスで発見されたフィルムだそうですから保存状態は良くないでしょうが、観てみたくなりました。

 

 YouTubeにアップされているスライドショーは山本富士子さん・菅原謙二さん主演で1954(昭和29)年に公開された大映映画からの画像で、助演には船越英二・根上淳・高松英郎と言った顔馴染みの俳優さんも出演していました。

 

 尤も、原作は久米正雄の通俗メロドラマですので、ストーリーには全く興味が在りませんが、サナトリウムに勤める白衣の天使《月よりの使者》が何故罪を被って刑務所に収監されることになったのか、聊か気にはなっています。

 ところで。

 

 東京新聞Tokyo Webが<7.7東京都知事選・現場から>と題して都知事選真最中の東京都の課題をレポート。6月26日は【東京都が子育て支援をやればやるほど加速する「東京一極集中」 見劣りする地域は「転居先の候補から外す」現実】という記事を掲載していました。

 記事はリードで「都知事選では各候補が0.99という衝撃的な合計特殊出生率を上向けるべく、子育て支援策などを競い合うが、それが東京一極集中に拍車をかける矛盾もはらむ。」と指摘した上で、「給付は根本的な解決にはならない」と言う30代の女性会社員の声を紹介。記事によると、女性は

 

「コロナ禍で夫の収入が激減し、夫の実家がある香川県への移住を検討したが、夫婦の職歴を生かせる仕事は見つからなかった。女性は『仕事を含めあらゆるものが東京に集まり過ぎている。このまま一極集中が進めば、富裕層しか暮らせない街になる』と心配」

 

しているとのこと。一方で記事は、新宿区内に住む4人の子の母親の声も紹介。母親は

 

「居住する自治体の子育て支援は、親にとって死活問題だ。」

 

と語り、記事は

 

「都は医療費無償化の対象を高校生までに引き上げ、23区などは独自に所得制限や自己負担を撤廃。このため、年に5万円ほどかかっていた長男の医療費負担がなくなった。」

 

と綴っていました。このような状況に対して、記事は更に近県の懸念を

 

「42万を超える企業が集中し、約1400万人が暮らす首都・東京。6兆円超の税が納められ、再分配される。潤沢な財政で実現した所得制限なしの高校授業料無償化もその一例だが、近隣の県は危機感を強める。」

 

と伝え、

 

「高校無償化に所得制限を設けている埼玉、千葉、神奈川の3県の知事は5月、都と周辺地域で子育て支援の格差が拡大しているとして、国の責任と財源で是正するよう政府に要望した。都と地方の格差が深まる中、都への一極集中を根本的に是正する妙案は見いだせていない。」

 

と纏めていました。

 

 この記事に対してわたしの大学院の先輩である早稲田大学の小原隆治教授が、

 

「都は法人事業税などの税収に恵まれていることに加え、特別区の一部税収を都税として集めている。そんな都が各種支援で所得制限を撤廃すれば、富裕層や教育熱心な層の流入を招く。他自治体の税収や活力がそがれ、国全体では経済停滞や社会不安など負の効果が生じる。教育無償化などは国が全国統一で実施するべきだ。」

 

「一極集中が進めば都民も過度な競争や生活コストの高騰、災害への脆弱性に直面する。都民さえ良ければいいとの発想に立つ都政運営は結局、都民のためにならない。」

 

とコメントを寄せていましたが、聊か《卵が先か鶏が先か》的な問題提起に感じました。東京一極集中と言うよりも、東京都をはじめとする大都市圏への人口集中が加速化していることは紛れも無い事実ですから、これらの大都市圏が率先して子育て支援や若者の所得改善に取り組まなければこの国出生率の上昇は望めません。

 

 記事の中で東京都に隣接する各県の危機感を採り上げていましたが、地方の政令指定都市周辺のベッドタウンはより一層危機感を覚えていることでしょう。けれども、抑々子育て世代の女性が激減している地方も含めて全国一律に子育て支援策を適用することが効率的であるとも効果的であるとも思えません。東京都は地方交付税交付金不交付自治体ですが、寧ろ、人口の社会増が顕著な市町村に対する交付金を厚くする仕組みを作るほうが効率的・効果的なのではないでしょうかはてなマーク

 同日付時事通信は、この件に関する東京都知事候補の主張を報じていました。小池都知事は「子育て、教育にお金のかからない東京」を目指すと言い、蓮舫前参議院議員は「若者の所得を向上させることが最優先」としていました。石丸伸二前広島県安芸高田市長は「少子化は国全体の問題。自治体レベルで議論しても意味がない」とした上で「業務を支援するスタッフを小中学校に配置し、教員の負担軽減を目指す」など「教育への投資」を強調していました。

 この日は仕事帰りに武蔵境EMIOのスイーツボックスで《ザ・パイホール・ロサンゼルス》のパイを買ってみたところ、1ピース700円もした煽りを喰らって、夕食はマックのテイクアウトで済ませました。

 確認したところ、桜堤の hoccoにもお店が在るんですね。

 マックでは期間限定《魔女のお届けもの ヨーロッパバーガーズ》を3種類買って帰りました。