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 台風1号に刺激された梅雨前線が暴れたのでしょうか、夕方から風雨が強くなりました。帰りのバスに乗っていると、突風が吹き始め、バスを待っていた乗客に飛ばされた看板が当ったのでヒヤッとしました。

 朝、武蔵野徳洲会病院前の桜並木の下を見ると、つやつやしたサクラの実が落ちていました。歩道の彼方此方に吹き飛ばされた木の枝が散乱していました。

 

 東京に棲んでいるからと言って都落ちした訳でも落人でも在りませんが、いっきゅうさんのブログ(いっきゅうさんのエッセイと写真で綴る「てくてく巡り」)を拝見していると不意に京都が恋しくなって来ました。

 第141回のエッセイではタンポポの《嵯峨野さやさや》を採り上げていらっしゃいましたが、京都らしい曲として、わたしは茶木みやこさん《泪橋》も忘れられません。

 口遊んでいるとふらりと京都に行きたくなりますが、東京で仕事をしている間は「ふらり」と出掛けることももう無いでしょう。

♪都思えば月さえ曇る 飛んで行きたやあの空へ

(祖谷の粉挽き歌)

 本日もこの辺りで話は変りますが・・・・・・。

 

 ライターの田幸和歌子さんと言えば、ドラマ特に連続テレビ小説に関する優れた批評やドラマの登場人物を掘り下げた記事を目にすることが多くなりました。が、一方でこのような記事下矢印も書いていらしたのですね。

 日比谷公園の再整備については、2023年2月18日付東京新聞Tokyo Webが《日比谷公園の歴史と文化をこよなく愛する会》による現地学習会を報道していました。

 

 記事によると、《日比谷公園の歴史と文化をこよなく愛する会》は日比谷公園管理所長などを歴任した高橋裕一さんらが作る住民グループ。記事は東京都による再整備計画について、

 

「再整備では第二花壇や小音楽堂を常時使えるよう工事を進める。大噴水も改修し水の高さを下げて遠くまで見通せるようにする。日比谷通りをまたぐ形で公園と通りの東側を結ぶ二本のデッキを新たに設ける。今年秋にも着工する方針だが全体費用は示していない。」

 

と短く報じています。

 

 一方、5月28日付FRIDAYは、田幸さんによる一般社団法人街路樹を守る会代表で共立女子大学等で講師を務める愛みち子さんへのインタビューを掲載していました。

 

 暫く日比谷公園を歩いていませんので、どのように変貌しているのかわたしが確認した訳では在りませんが、インタビューを読むと、大噴水南側の第二花壇は既に無くなっているようです。愛さんによると、「ここは日比谷公園を代表するバラの花壇でした。バラが240本、400平米の広さに植えられている華麗な『第二花壇』でした。この後、大噴水、小音楽堂…と、10年かけて全体を作り変えるような工事が始まっているんです。」とのこと。街路樹を守る会が昨年5月に情報開示請求を行ったところ、再整備の内容として次のようなことが判明したそうです。

 

・公園の地割は踏襲するが、各ゾーンを大幅に変える

・「大噴水」は撤去、小規模な噴水をつくる 

・「小音楽堂」は取り壊し、噴水広場と同じ高さに小型化してつくる 

・「テニスコート」と「陳列場」の一帯を壊して撤去、「球技広場」をつくる 

・全体を7区に分け、順次実施設計と工事をしていく、など。

 

 東京都建設局による《日比谷公園の再生整備について》というサイトを覗いてみたところ、《バリアフリー日比谷公園プロジェクト》に掲載されたイメージ図を見ることが出来ました。

©東京都建設局(「バリアフリー日比谷公園プロジェクト」より)

 

 これを見る限り地割は殆ど変化していないようですが、日比谷通りに面した東側に2本のデッキが設けられる予定であることが判ります。また、大噴水と公会堂北側にはそれぞれ広場が設けられるほか、第二花壇も芝庭広場に変更されることが見て取れます。

 2本のデッキは東京ミッドタウン日比谷と公会堂前広場、帝国ホテル本館横に建設中のビルと小音楽堂とを連絡するデッキのようですが、田幸さんのインタビューに応じた愛さんは「三井不動産が自分のビルと日比谷公園をブリッジでつないで、ビルの庭のように使おうとしているように見えます。」と疑念を抱いているようです。

 

 愛さんによると、この2つのデッキが東京都の計画に登場するのは2018年《日比谷公園グランドデザイン》、一方、三井不動産が進める《(仮称)新日比谷プロジェクト》の都市計画決定は2013年12月6日とのこと。このような経緯を愛さんは《デッキの謎》と呼んでいました。

 

 何かと物議を醸すことが絶えない都内の市街地再開発事業ですが、一方で5月27日付毎日新聞は、都市再生特区制度を活用した市街地再開発事業によって、都心の緑が約6万㎡も増加したと評価していました。

 記事が最初に紹介している東京ポートシティ竹芝オフィスタワーのテラスはわたしも好きです。記事は「低層部分に階段状に配置した『スキップテラス』で、空、蜂、水田、香、菜園、水、島、雨をイメージした『竹芝新八景』を展開している。水田や菜園、ハーブガーデンを備えるほか、養蜂にも取り組む」と紹介していました。

 

 この記事の最後の部分でも「三井不動産などが手がける中央区築地の再開発事業では、隣接する浜離宮恩賜庭園の緑とのつながりを意識した大規模緑化が構想されており、人と自然が共生する『築地の森』を整備する計画だ」と綴られていましたが、此処でも都市公園との一体化とも言えるようなプランが存在するようですね。

 今年1月の《広報東京都 こども版》は《東京のみどりと生きるまちづくり》を特集していました。

 

 災害に強いまちづくりやみどり率の増加は勿論必要不可欠な施策ですが、一方で林立する高層ビルが何れ東京タワーを隠して仕舞うのではないか、互いのプロジェクトで眺望を邪魔し合ってデベロッパー同士が喧嘩になるのではないか、と不安にもなって来るようです。