昨年が日越国交樹立50周年だったということは、サイゴン陥落の2年前に日本とベトナム民主共和国(北ベトナム)は国交を樹立したということでしょうか![はてなマーク](https://stat100.ameba.jp/blog/ucs/img/char/char2/040.gif)
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確認したところ、日本政府は確かにサイゴン陥落2年前の休戦協定(パリ協定)締結を受けて北ベトナムと外交関係を樹立していました。国交樹立に伴って経済協力名目で仏印進駐中の賠償金も支払っていました。
昨年は日越国交樹立50周年事業の1つとして、江戸時代の長崎を拠点に活動した貿易商荒木宗太郎に嫁いだ安南阮氏の王女玉華姫(グエン・ティ・ゴック・ホア)をヒロインにした新作オペラ《アニオー姫》が制作され、ベトナム国立交響楽団によって日越両国で公演されました。
このベトナム国立交響楽団の再建から現在迄音楽監督・首席指揮者を努めている本名徹次さんをモデルにしたドラマ《ベトナムの響き》が日曜日に放送されました。濱田岳さんが本名徹次さん役を演じると知り、期待を以て録画して置いたのですが、お昼前にリビングに下りてみたところ、丁度放映しているところでしたので、最初から視聴することにしました。
ストーリーは良く在るチーム再建もので、リーダーとメンバーが相克を克服して自身の欠点に向き合い、再建を果たすと言って仕舞えば身も蓋も在りませんが、意外や意外、モニターの前に寝転び乍ら、こくらげ
母子もドラマに見入っていました。指揮者がこのメンバーに合う、このメンバーなら出来ると信じてチャイコフスキーの5番に取り組むシーンも良かったですし、ハノイのオペラハウスでタクトを振る濱田岳さんの姿がカール・ベームのように見えました。
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ドラマの最後でメンバーたちが植えた日本のサクラが花咲くとき、指揮者を迎えに来たメンバーが「アインオーイ
」と叫んでいたことが印象的でした。荒木宗太郎に嫁いだ玉華姫が夫に「アインオーイ」と呼び掛けるのを耳にした長崎の人々が姫を親しんで《アニオー姫》と呼んだことを思い出しました。
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7つの町々が出し物を奉納する長崎くんちでは、7年に1度アニオー姫の長崎入りが奉納されるそうです。YouTubeには2019年のアニオー行列が遺されています。
玉華姫が鎖国下の長崎でお亡くなりになったのは1645年。その後も安南阮氏広南国は繁栄をつづけましたが、1771年に発生した西山(タイソン)党の乱により広南国は1777年に滅亡。唯一生き残った12歳の阮福暎がシャム王国やフランスの力を借りつつ負けても負けても阮氏再興を諦めず阮朝を創業したのは1802年でした。
ベトナム史は大学受験の世界史では鉄板でしたが、現代の学生には余り受けないかも知れませんね〜。
この日はお昼過ぎから都庁へ。