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  来週は春分だというのに、今朝も良く冷えました。けれども、季節は確実に進んで、冬の間、関東地方が最も早かった日の出が東から進むようになりました。この日は札幌と仙台の日の出が同じ時刻でした。

  出掛ける前に、自治体職員による《災害エスノグラフィー》を採り上げたNHKスペシャル《語れなかったあの日 自治体職員たちの3.11》を視聴しました。

 2月24日のNHKニュースによると、

 

「『災害エスノグラフィー』は、災害現場に向き合った人たちがそのとき何を考え、どう行動したかなどをありのままに記録した調査・研究で、宮城県内の自治体では震災の業務を経験していない若手職員が増えるなか、次の災害に役立てようとこの手法で職員の証言をまとめる取り組みが行われています。」

 

とのこと。今回の番組では宮城県、仙台市、気仙沼市等の職員に当時の体験を語って頂いていましたが、宮城県危機管理課の職員は、発災直後、副知事から《翔べフェニックス 創造的復興への群像》という書籍を手渡されたということです。

 阪神淡路大震災からの復旧に当った職員の証言を綴ったエスノグラフィーで、これを読んだ職員はこれからどのようなことが起こるか不安を抱え乍らも、「自分たちは決して独りではない」という思いを強くしたそうです。

 

 今年2月24日には仙台市職員有志が全国の自治体職員を対象にエスノグラフィーの手法を体験して貰うワークショップを開催。「避難所運営にあたった仙台市の職員や町内会長などから専門家が実際に聞き取りを行う様子を再現」したそうです。

 

 ニュースの最後ではイベントの実行委員会の仙台市職員が

 

「エスノグラフィーには災害対応にあたった人の失敗やジレンマなど共感できる話も少なくない。災害で同じような困難が繰り返されないためにもこの方法を広めていきたい」

 

と話していたということです。

 

 実際に首都直下地震が発災した場合、被災者対応の人出を確保しなければならない一方、全国各地から都内に搬入される農畜産物、水産物、燃料等さまざまな品物をどのように受け入れれば良いのか想像も付きません。東日本大震災の際は幸いにして都内に大きな被害が見られなかったため、混乱は在りましたが市場への搬入が滞ることは在りませんでしたが、交通網や物流施設が被災していれば、都内に入ることも適いません。

 
 今回のNHKスペシャルは直接人命に関わる作業に立ち会った職員の証言を採り上げましたが、13年前に市場で働いていたときは、帰宅困難者対応、物流の大混乱、放射性物質を浴びたとされる野菜・果物の返品、風評被害対応などなど、実にさまざまな現場の苦労が在ったことを思い出します。

 災害と言えば、3月10日付毎日新聞がアフリカ豚熱(ASF)の水際対策を採り上げていました。

 釜山と福岡を結ぶ高速船クイーンビートルが入港する博多港国際ターミナルでも検疫探知犬が活躍中。記事によると、「釜山では今年に入っても、旅客定期便がある港から5キロほどしか離れていない山で野生イノシシの感染事例が15件相次いでいる」そうです。


 検疫探知犬以外の取組として、記事は「釜山港と日本国内を結ぶ航路は、博多港のほかに、大阪市、山口県下関市、対馬があり、これらの港や航空機の直行便がある空港などで、靴の消毒用マットを敷いたり、旅行者らにASFの流行を知らせるボードなどを設置したりして警戒を呼びかけている」と報じていました。