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 先日、ラジオ深夜便2時台ロマンチックコンサートでヴァン・モリソンの特集を聴いているとき、筒美京平先生が《ワイルド・ナイト》のギターのメロディを南沙織の《純血》のAメロに流用していたことに気が付きました。

 

 決して垢抜けているとは言えないフレーズで、筒美京平先生のアレンジもかなり歌謡曲っぽいので、リリース当時も不思議な印象が残る曲でしたが、デビュー曲の《17歳》がリン・アンダーソンの《ローズガーデン》をなぞっていたように、筒美京平先生はシンシアに提供した楽曲でロックをベースにさまざまなアレンジを試していたのですね。

 

 ところで・・・・・・。

 今迄豚熱(CSF)が発生したことの無い九州地方で、遂に豚熱が発生して仕舞いました。

 8月31日付佐賀日報によると、佐賀県内で発見されたのは52年振りとのこと。県の獣医師が電流を流すなどの方法で処分し、養豚施設の近くの敷地に埋却処分するそうです。

 佐賀県内ではCSFに感染したイノシシが見付かっていないため、人の移動に伴う感染ではないかと考えられているようです。

 県は知事隣席の下で8月31日に5回豚熱対策本部会議を開催。農林水産部長が処分の手順を知事に説明、防災監と唐津市長が現地の状況を説明していました。知事は処分に当っている職員の熱中症を非常に心配していました。

【9月8日の追記】9月8日付産経新聞によると、佐賀県唐津市の養豚施設が飼育していた10,364頭の豚の殺処分が延べ4,960人の手によって完了したとのこと。但し、この後、埋却作業、餌などの汚染物の処分、豚舎の消毒を行う必要があることから、なお防疫措置に1週間を要するそうです。

 同じく唐津市内で見付かった1例目の496頭については、9月1日に埋却処分が終了したそうです。

 県は殺処分開始に当って自衛隊に対する災害派遣要請を行いましたが、県の獣医師だけでは人手が足りないため、30都道府県が佐賀県に獣医師を派遣したそうです。

【9月11日付の追記】9月10日付佐賀日報によると、埋却地近くの法面から豚の血液と見られる液体が浸潤しているとのこと。河川への流入を防止するため、県は急遽集積枡を設置し、ポンプで回収するそうです。

 埋却した死骸は発酵熱でウイルスが死滅する71℃に迄温度が上がっているため、生きたウイルスの流出は無かったと見られるということです。

 9月9日付日本農業新聞は、野村農林水産大臣の「ワクチンだけに頼ることなく、飼養衛生管理を徹底してもらうことが重要」という発言を引用。更に、食料・農業・農村政策審議会家畜衛生部会牛豚等疾病小委員会の津田知幸委員長にインタビュー。津田氏は以下のような問題点を指摘していました。

 

・ワクチンで100%免疫を獲得できるわけではない。ワクチンは補助的な対策。

・農場の中で最も注意してほしいのが、子豚群がいる分娩舎や離乳豚舎。母豚由来の免疫が消えてからワクチンを打つまでの、免疫がない期間に注意が必要。

・防疫作業マニュアルを作っていても、履き替え用の長靴は泥だらけ。防護柵を設置したが、草刈りをしないため、イノシシが近づきやすくなっている農場もある。

・まん延源となる豚熱に感染した野生イノシシをゼロにし、飼養豚へのワクチン接種から脱却して清浄国を目指すのか、それとも、感染イノシシはいる前提でワクチンを接種し続けるのかなど、国としての目標が明確ではないのが現状だ。具体的な目標を設け、達成に向けた戦略を考え、実行していく必要がある。

 9月8日の四国放送によると、9月8日、徳島県美馬市でCSFに感染して死んだイノシシが発見され、県内で発見された感染事例が30例に上ったと伝えていました。岡山県でもCSFに感染したイノシシが発見されており、佐賀県のみならず、全国的に予断を許さない状況が続いているようです。

 

 昨今、牛豚への虐待が疑われる不適切な飼養が問題になり始めていますが、何れ食肉に加工して消費者が口にするものだという認識が徹底されているのか、日本農業新聞が伝える津田委員長のインタビューを読んで聊か不安になりました。