「5年前あなたが書いた記事があります。」
と言われた記事を覗いてみると・・・・・・
3人でフィッシュ&チップスを頼んだフットニック中野店も今はなく、こくらげ姉妹2号もすっかり大きくなって仕舞ったので、僅か5年前のこととは言え、
「あんなこともあったな~」
と感慨深く記事を読み返しました。
さて、この日目に止まったのはこんな記事
【虐待・性被害の子に「付添犬」法廷で証言中、ストレス緩和も…実現の理由】Yahooニュース2020年10月12日
https://news.yahoo.co.jp/byline/nakanokaori/20201012-00202026/
ベイリーとアニーのハンドラーで認定特定非営利活動法人シャイン・オンキッズの森田優子さんも研修に訪れたアメリカで初めて目にして驚いたという《コートハウスファシリティドッグ》。この日目にしたのは、日本でもコートハウスファシリティドッグが活動を始めているというリポートでした。
コートハウスファシリティドッグとは、虐待などの被害を受けた子どもたちなどが医療関係者に被害内容を伝えたり、司法関係者に証言したりするときに精神的な二次的被害を受けないように支援する介助犬で、シアトルで検察官を務めていた1人の女性がその経験に基づいて育成を始めたことが切っ掛けだったそうです。
【知ってる?裁判所で活躍するコートハウス・ファシリティ・ドッグ】ペットトゥモロー2019年6月19日
https://petomorrow.jp/news_dog/94393
検察官だったエレン・オニール・スティーブンスさんは2003年、自分の息子の介助犬を連れて性的虐待の被害に遭った8歳の双子の姉妹を訪問すると、心を閉ざしていた姉妹が「犬と一緒なら証言する。」と話して呉れたそうです。この経験に基づいて、獣医師の協力を得ながら財団を設立してコートハウスファシリティドッグの育成を始めたとのこと。
ハンドラーを務めるのは検察官・警察官などの司法職員。特に被害者が証言台に立つときは傍に寄り添ってサポートをするのだとか。記事によると、犬嫌いの人にも配慮出来るよう訓練されているそうで、コートハウスファシリティドッグの導入によって、証人が取り乱したりして裁判が中断するケースが減少。アメリカでは39州で201頭が活動しているそうです。
日本でも2014年から児童精神科医・弁護士・研究者を中心にアメリカの団体と連携して活動が続けられ、日本介助犬協会にも相談をしていたとのこと。しかし、日本介助犬協会のハンドラーの方によると、法廷での付添犬には介助犬以上の高い質が求められるそうです。
今年の6月、日本介助犬協会は虐待された子供たちを支援しているNPO法人神奈川子ども支援センターつなっぐと業務提携。日本動物病院協会のセラピードッグと合せて、裁判官・弁護士・検察官が付添犬の支援を必要と判断した場合に派遣されているそうで、2019年迄に関東・東海地方で12回派遣されたとのこと。
最初の記事で取材に応じた日本介助犬協会のハンドラー桑原亜矢子さんが連れて行くのは6歳のゴールデンレトリーバーのハッシュ。介助犬の訓練を受けてPRやセラピードッグとして活動して来たワンコで、コートハウスファシリティドッグとして活動するときは子どもと桑原さんが1本ずつリードを持って証言台に立ったとか。ハッシュは子どもの足許で「グーグー寝ていました。」お陰で子どもは緊張が和らいだため、法曹関係者もコートハウスファシリティドッグの効果を感じたそうです。
現在は新型コロナウイルスの影響で動物介在療法やそのPR活動も中断。一方で、学校に行けなくなったりしたため、子どもの虐待などの被害は増加しているとか。コートハウスファシリティドッグとしての活動がスムースに出来るようになったのにはこのような背景もあるそうです。
介助犬の訓練を受ける犬は年間20~30頭、このうち介助犬になれるのは2~3頭とのこと。しかし、なれなかったワンコの中にもセラピードッグやコートハウスファシリティドッグとしての資質のある子はいるそうです。イベント活動に制約のある昨今、寄付を募るのは容易ではないそうですが、さまざまな種類の使役犬を育成する団体に寄付金を公平に配分するような総合窓口が出来ないものでしょうかね