みなさんこんにちは!
今回の社会人取材では、北九州芸術劇場舞台事業課の加賀田浩二さんにお話を伺って来ました。演劇のファンの方も、演劇をまだみたことがない人も、この記事を見たら北九州芸術劇場に足を運んで見たくなるはずです!



…普段どのようなお仕事をしていますか?

まず、演劇やダンスの公演を受け入れる仕事があります。九州にゆかりがあるアーティストの方の公演や、「北九州市民の方に新しい出会いをしてほしい」という思いをこめて、北九州の方がみたことがないようなものを積極的に受け入れることを心がけています。
また、演劇やダンスは他県のアーティストをお呼びして作るものもあるのですが、地元で活動している作家、演出家、俳優、ダンサーの方などとタッグを組んで北九州劇場オリジナル作品を作ることもあるので、その際の企画を担当しています。他にも、まちと連携して様々な活動を行っています。


…まちと連携して行っている活動もあるのですね!詳しく教えてください。

「北九州芸術工業地帯」という企画の中で、企業の方をはじめ商店街の方など様々な方と提携をして演劇やダンスを広める活動を行っています。
モノレールの中で行う演劇は、今年で5回目になりました!チケットが売り切れるような、大好評の企画となっています。日常的に市民の方が使うモノレールを舞台に演劇を行うことによって、演劇にあまり触れたことがない一般の人にも演劇に出会ってほしいという想いも込めて、この企画を始めました。
他にもギラヴァンツ北九州さんとコラボしてオリジナルダンスを作ったり、商店街を舞台にダンスと角打ちを楽しめるプログラムを開催したりと様々なコラボを行っています。


…様々な企画を考えていらっしゃるのですね!現在のお仕事を始めたきっかけを教えてください。

もともと僕がいた劇団がこの北九州芸術劇場でよく公演をしていたことに加えて、北九州芸術劇場が学校にアーティストを派遣して子供たちに芸術体験を届ける「アウトリーチ」という活動の中で、アーティスト側として参加させてもらっていたことがきっかけです。その際に、色々な企画を行っていたこともあり、周りから企画をする仕事が向いているのではないか?と勧められ、この仕事を続けています。


…演劇に長く関わっていらっしゃった加賀田さんが感じる、演劇の魅力を教えてください。

「正解がない」ところでしょうか。人っていろんな面白みや個性があったりすると思うのですが、その違いの分だけ、演劇についてもいろんな解釈や楽しみ方があると思います。
また、僕が演劇を続けようと思ったきっかけは、演劇を一緒にやっている人がとても一生懸命だったことに心を動かされたことです。そして、なによりも演劇って「ライブ」なんです。その時の衝動で感じて、お客さんと共有して、その場で一つの作品を作り上げていくっていうのが演劇の魅力なんじゃないかなと思っています。


…わたしも演劇を見たくなってきました!ですが、今までなかなか見る機会がなく、演劇を少し遠い存在に感じていたかもしれません。

たしかに、演劇の情報や魅力が若者層に届いていないという課題があります。そして、観客としても表現者としても、演劇における若者の人口が少ないようにも感じます。
そこで北九州芸術劇場では、高校生に焦点を当てた「高校生(的)チケット」の発売を行っています。これは高校生という多感な時期にたくさんの演劇に触れてほしいという思いから、高校生を対象に通常料金よりも安く公演を観ることができるチケットです。
また、学生にいろんな出会いをしてほしいという思いから、様々なアーティストの方を招いてワークショップを行っています。
自分自身が学生の時に演劇に出会って後々の人生に大きな影響があったので、まずは若い方たちに演劇に触れてもらうために、もっと情報を発信していくことが大切であると感じています。



…様々な企画を通して、演劇に触れることができるのですね。多くの企画に関わる加賀田さんですが、お仕事をする上で大切にしていることはありますか?

北九州芸術劇場は公共のホールなので、北九州市民にどういったことを届けたいのか、ということを常に考えながら企画するということを大切にしています。また、地域や人々といろんな繋がりを作っていくということが劇場としてのミッションだと思っていますし、北九州市民の方がその企画を通して新しい出会いをしてもらえればうれしいです。
また、北九州って魅力的な街なんだということを、演劇やダンスなどの表現を通して改めて気づいてもらえればいいなと思っています。
例えば、工場夜景のクルーズ船ツアーとコラボして作っている演劇があるのですが、もちろん工場夜景だけでも素敵なんです。だけど、そこに何か物語や背景が加わることによってさらに魅力が増していく、とか。その土地や、人を活かして新しいものが生まれていくのが演劇の素敵なところだと思っています。


…演劇を通してまちの魅力を改めて感じられるのは、貴重な体験ですね!加賀田さんは、北九州への印象はいかがですか?

北九州は演劇を通して関わり始めてから15年くらいになるのですが、寛容な人が多いことが北九州の好きなところですね。歴史的な背景もあると思うのですが、外から来た人を受け入れる温かさを感じます。また、まちと海と山が近いという地形の部分でも、表現やアイディアを得る上で、北九州という場所は面白いなと感じます。


…常にいろんな表現やアイディアを探しているのですね。

そうですね。どんどん企画を考えていく側なので、市民の方やアーティストの方のためにいろんなものを活用していきたいです。
劇場職員というと劇場の中だけで仕事が完結しているイメージを持たれる方もいらっしゃるのですが、僕たちは違っていて。もちろん劇場で作るものも大切にしているのですが、外と演劇をどうコミットさせていくかということも重要視しています。


…今後の展望はありますか?

様々な取り組みを行ってきたのですが、北九州において、まだ発見できていないことを見つけていきたいなと思っています。
また、もっと北九州の魅力を全国に発信していくと同時に、北九州の中にももっともっと発信していきたいです。僕は演劇を作る人なので作品を生み続けたいです。そしてその作品が、北九州の財産や面白いものになっていけばいいなと日々思っています。

また、北九州芸術劇場プロデュースの九州男児劇「せなに泣く」が、今年の11月29日から12月2日の間に上演されます。九州出身の俳優さんだけで、九州男児というキーワードを元にお芝居を作ります。
九州にゆかりがある方だけで九州オリジナルの演劇を作り上げるということがこの演劇の醍醐味なので、是非みなさんに見ていただきたいです。




★あとがき
今回取材をさせていただき、北九州で行われている演劇の企画やイベントを知って、演劇を見てみたい!という思いが大きくなりました。
今の価値観だからこそ、感じる思いや面白さがあるかもしれません。
そして、北九州の魅力を知るきっかけとしても、北九州芸術劇場に足を運んでみてはいかがでしょうか?