古文読解ゴロ565入試出典ベスト70―大学受験/アルス工房出版部

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音読による学習は目に見える成果がわかりにくく、どうしてもないがしろにされがちだ。

それでは、音読による学習はそれほど効果のないものなのだろうか。

たしかに問題を解いて点数を知ることや、単語を覚えることの方が、

自分の成長を実感しやすいのは当然のことだ。

しかし、読解力を身につけるには、単語の暗記や文法の学習のみで事足りるわけはなく、

文と文とのつながり、文章のスタイルなどを読み取り、

文章の全体像を鳥瞰できる能力が不可欠である。

そしてそれを養うためには、音読という方法がなかなか有効のように思われる。


古文の読解に関して言えば、

江戸時代には漢学の入門として、師匠についてひたすら音読をする(意味は後回し)素読、

ということがごく普通に行われていた。

声に出してすら、スラスラと読めない文章を黙読して正確に読解できるわけがなく、

ある程度古文独特のリズムに慣れている必要があるだろう。

そのためには、内容はまず後回しにしてリズムにまず慣れるという段階が大切なのだ。


また、昔の人は黙読ということをあまりせず、音読していたという説もある。

その説が事実ならば、古文は黙読するのは本来の読み方ではなく、

音読こそが古文の読み方ということができるだろう。

昔の人が読んでいたように、古文を読むこと。

それが古文脳を育むために重要なことなのだ。


『古文読解ゴロ565 入試出典ベスト70』は、

入試頻出の70の例文が、口語訳とともに掲載されており、

音読する教材としては非常にすぐれたテキストである。

古文読解の助けになる重要作品のあらすじや、人物関係などもわかるから、

一冊通して読むだけで相当な古文に関する知識がつくだろう。