ついに雪が降ってきましたね…。冬タイヤに交換していて良かったと心から思いつつ、今日は夕張市へドライブに行ってきました。

今回の小旅行のテーマは、「夕張に黒いモノを探しに行こう!」です。



夕張と言えば、かつては国内屈指の「炭鉱の街」として栄え、1960年代には人口約12万弱の大都市でした。しかし、国内の主なエネルギー資源が石炭から石油へとシフトチェンジしたことから、炭鉱が続々と閉山に追い込まれます。炭鉱夫など、炭鉱の仕事に就いていた方々が職を失ってこの土地を離れたために夕張市は急速な人口減少に見舞われました。そして2007年には財政破綻により、国内唯一の財政再生団体となったのです。


私たちも6年ぶりに夕張を訪れましたが、さらに過疎化が進んでいるような印象を受けました。街全体が薄暗くて、しくしくと泣いているような感じなのです。特に今の時期は、観光施設が揃って冬期休業に入ったことや、特産品の夕張メロンの時期が過ぎたこともあり、日曜日なのに車も人も少なく、閑散としていました。



さて、気を取り直して。


自宅のある札幌から車で約1時間20分。道の駅夕張メロードに到着です。中の売店では、夕張のご当地キャラクター「メロン熊」の家がありました。「メロン熊が急に襲ってくることがあります。小さいお子様や心臓の弱い方はお気をつけ下さい。」とユーモアたっぷりに書かれた看板を読み、「…この熊って動くの??」怖々と見つめる娘。




道の駅内には老舗菓子店である「阿部菓子舗」が入っています。その中に夕張の銘菓「たんどら」が販売されていました。早速、「黒いモノ」GETです!


北海道産の小麦粉、ビート、あずき、かぼちゃを使用した「たんどら」。こちらに関しては、店舗前の看板に次のような説明書きがありましたよ。


「たんどら」は、「たん(石炭)」と、どら焼きを合わせた造語です。夕張の炭鉱が全盛期の頃、家庭でも学校でも暖房は石炭ストーブでした。その石炭のことをみんな「たん」と呼んでいました。「たん(石炭)を出して来い」と親に言われ、ブリキの一斗缶に山盛りにして、石炭(たん)小屋から運んだものです。(阿部菓子舗)


実は私の母方の祖父も元炭鉱夫(北炭幾春別炭鉱)です。仕事の話をすることは殆どありませんでしたが、当時住んでいた長屋での生活ぶりについては生前よく教えてくれました。炭鉱の町は私にとっても大切な思い出の一部なのです。



黒いモノシリーズの2つ目は、石炭(たん)ころソフト。濃厚ソフトクリームの上に、ころころした珈琲シャーベットが乗っています。一緒に食べると口の中でカフェオレのようなテイストになって美味です。



こちらの阿部菓子舗さんでは、土日限定で「ころころ夕張メロンパン」が販売されています。

数量限定で、1人1個しか買えません。



1個450円。サクサクのメロンパンの間に夕張メロンクリームがたっぷり挟まっていました。潰れないように持ち帰って明日の朝食として頂きたいと思います。



隣の「小野ファームPLUS」では、夕張石炭からあげ「バリチキ」を購入。皮はバリバリ、中はジューシーのイカ墨ガーリック味です。…黒いモノ、美味しくいただきました。



小野ファームPLUSさんでは、夕張産•越冬熟成した長芋を使用した「ながいものフライドポテト(550円)」も購入しましたが、こちらも長芋がサクサクしていて甘味もあり絶品でしたよ。



本当は、黄色いハンカチ広場や石炭の歴史村等にも行く予定でしたが、早くも休業期間に入っていたので断念…。黒いモノシリーズの締めくくりとして、清水沢のズリ山に登ってきました。

ズリとは、石炭採掘時に選炭されて捨てられた石のことで、こちらの清水沢ズリ山は、北炭清水沢炭鉱で生じたズリを積み上げて作った山だそうです。石炭の黒い山を登るのは新鮮。転んだら一瞬で真っ黒になる…というスリルが堪りません。




5〜10分ほどで頂上に到着。上からは炭鉱住宅が一望できます。あまり人を怖がらないゴジュウカラ達にも会えました。



廃道や廃橋、琥珀探しなど、行き残したスポットがまだまだ沢山あるので、来年の春にでもリベンジしたいと思います。




🐻こちらは知る人ぞ知るオソウシの滝。凍てつくような寒さと熊出没注意の看板、そして辺り一面に漂う獣臭に怯んでしまい、散策はできませんでした…。