「論理的」とは、「材料がたしかである」「経験知(生活知・学校知で得た知識・技能)がたしかである」「根拠がたしかである」「道筋がたしかである」「道筋から生まれる結論がたしかである」という5つの状態が成立していることでした。
今回は、このうちの「たしかな道筋」について、中でも「指示関係」について考えていきます。
文と文とをつなぐ接続関係、あるいは段落と段落をつなぐ接続関係には以下のものがありました。
今回は、この表に「指示関係」を足してみます。
「指示関係」の関係を、端的に「指示」と呼ぶことにします。「指示」を示すには、いわゆる「こそあどことば」を使います。
実は論理的な文章においては、この「指示」のことばがとても重要なのです。ある文で述べたことを「指示」のことばで受けて次の文で展開することによって、文と文との関係が明確になり、書き手や話し手の言いたい内容が読み手や聞き手に伝わりやすくなるのです。
したがって指示関係でつながる文と文とを書いたり話したりするときにはできるだけ明確に「指示」のことばを表に出すべきです。このことを心掛けてみると、自分が伝えようとする内容に相応しい「指示」のことばを意外と使いこなせないことに気づいていくことになります。
そこで次のような問題をやってみてください。
どうでしょうか。上手く文がつくれるでしょうか。