時代に応じて指導内容も変化するんですね。
授業で扱う文章は様々なものがあります。
随筆の文章で、調理実習に関する話が出ました。
彼らにも話を振ります。
『君ら、もう調理実習はした?』
そうしたら何人かが頷く。
数年前と違ってコロナの状況も相当マシになってきました。
調理実習も復活してるんですね。
3、4年前は確か調理実習がなくなってました。
状況がかなり好転しましたね。とてもいいことです。
で、何を調理したの?って話になったんですよ。
ご飯の炊き方を練習したり、お味噌汁を作ったりとかあったような気がするんですけど。
そうしたら、この5月頃の段階だったら、
「お茶を淹れた」って言うんですね。
はい?
思わず変な声が出る。
お茶なんかねえ。
茶筒を開けて、その蓋にお茶をちょいちょいと入れて、急須に放り込んで、電動ポットでバーッとやったら終わりじゃないの?
違うんですって。
ちゃんとお湯を沸かすところから始める。
ああ、ガスコンロの使い方に慣れるとか、そんなところから始めるんですね。
そういえば。
【急須でお茶を淹れて飲む】ってあんまりしませんよね。
帰省して萩焼の急須を買いに帰った時もそんな話がありましたわ。
思い出した。
お店の女将さんがおっしゃってた。
急須は売れない。
今は急須でお茶なんか誰も飲んでない。
ペットボトルで済ませてしまうから。
家で普通にやっているとは限らないから、きちんと始めからごく初歩のことからやっていくんでしょうね。
私の時は……あったっけ?
覚えていないだけか?
当たり前過ぎることをわざわざ取り上げているような感じがして、そこから変に感じているだけなのかもしれません。
あと、「調理」の語感にそぐわないからか?