以前やった、古典ネタ。

全裸強盗対策【今昔物語集 巻28 ‐ 16】

 

今昔物語集を読むと、追い剥ぎ・強盗・盗賊がやたら出てまいります。

少し意外に感じるかもしれませんが、「金銭」を奪うという描写はありません。

衣服を奪っていくんですね。

少しこのあたりについてお話を。

 

 

平安時代は、まだ貨幣経済は充分に浸透していなかったようです。

私も初めは疑問だった。

和同開珎を始めとする、皇朝十二銭はどうした?

高校の日本史で習ったぞ。

 

実はどうも、発行総数が少な過ぎて、十分に行き渡らなかったのだそうで。

その後は、自力での発行をあきらめて中国に頼るようになる。

平清盛の日宋貿易でも、宋銭の輸入というのがあったでしょ?

 

室町時代に入っても、主な輸入品に「銅銭」というのがあった。

永楽通宝なんかを輸出品の代金として受け取っていたのでしょう。

 

 

平安時代に話を戻します。

結局、ものの売り買いはどうしていたのか?

米か布を仲立ちにするという、物々交換に毛の生えたような方式で行っていたようです。

 

だから強盗にしても、相手の衣類を剥ぎ取っていく。

文字通り「追い剥ぎ」な訳です。

 

 

 

古典ネタの話そのもの、次回は10月初頭と予告致しました。

来週の週明け月曜日にでもお送り致します。