こちらの話のおまけ的なものを。

全裸強盗対策【今昔物語集 巻28 ‐ 16】

 

話のテンポが悪くなるのでわざとカットした部分があります。

地名に関するものです。

 

原文では、牛車で大内裏を退出します。

 

広辞苑無料検索より

 

東側、南から二つ目に「待賢門」という門があります。

そこを出て、南に下ります。

それから角を曲がり、西へ向かい、「美福門」という門に差し掛かります。

 

阿蘇の某さん、そこで襲われるのです。

 

 

全裸ということと直接関わりありませんし。

地図もなく文字だけで「○○門」とか言われても、意味が分からない。

話のテンポが悪くなるだけだったので、カットしました。

全裸を話の中心に持っていけるよう、余計な情報は切ったのです。

 

 

しかし改めてご覧くださいな。

天皇が住まい、各役所の集まる大内裏。

そのすぐ外で、堂々と強盗が牛車を襲っていた訳です。

恐ろしく治安が悪いと思いません?

 

 

この後も書いてまいりますが(やっぱり書いてくのか⁉)

今昔物語集、盗賊が大量に出てまいります。

「盗賊」なんていうとそれなりに恰好よく聞こえますけど。

ドラクエとかファイナルファンタジーなどのゲームのイメージで、罠や錠を外す役目みたいな感じですけど。

早い話が強盗ですからね。

殺人上等というような物騒な連中ばかりです。

 

とにかく治安が悪かったようです。

だから、地方での荘園の管理役らが自警団を作って武装し始めるんですよね。

「武士」の誕生ですよ。