『女ことばはどこへ消えたか』 小林千草 光文社
によると、ジェンダー平等の教育を受けた女子は、言葉遣いも男子化しているらしい
例えば「ちがうよ」という表現を「ちげーよ」と言う女子大生の比率は平成十八年の時点で45%にのぼる。(女性全年代では5,4%に過ぎない)
末尾を「エー」と伸ばすのは「うめ―」「おめー」など東京弁の中でも下品な言葉とされる。
逆に伝統的女言葉を使う女子大生は少ない。「~わ」「~よ」「~こと」「~もの」など山手婦人の表現は彼女らの母親世代(団塊世代)が最後であるという。
現世代では「お嬢様ぶりっこ」扱いされ使用すると周囲の嘲笑を得るからである。
更に女子の大衆層迄下ると醜悪な言葉の過激化が目立つ。「やばい」「うざい」「きもい」など余程世間では通用しない仲間内だけの俗語を使うことにより上品で「まじめ」であることへの拒否を示しているのか。
又は世間慣れしているところを示し、凡庸な自分を個性化し、平凡な日常を劇化させたいのであろう。
由々しきことだ。