きょうも予算委員会です。
 本日は、悪夢の片道方式で、しかも予算成立の気運が高まっているので、野党の抵抗や審議引き延ばし戦術が烈しくなると国会の誰もが予想しています。
 つまり野党議員ご自身が予想しているでしょう。
 しかし、審議の引き延ばしや、短く叫ぶようなクイズ質問が、ほんとうの抵抗なのか、できればそこを野党の人とも考えたいのです。
 主権者が期待するのは真正面からの政策論争であることは、万人が知るのではないでしょうか。

▼ところで「野党質問」と、あえてひとくくりにしています。
 それは、特定の党への批判と誤解されたくないからです。自由民主党の国会運営ぶりを含めて、国会全体の慣習のうち打ち破るべきは打ち破るという重い問題です。

 ただし維新の質問は、他の野党とは違います。
 たとえば先日の参議院予算委員会での浅田均・維新政調会長の質問は、麻生財務大臣とMMT ( Modern Monetary Theory / 現代金融理論 ) をめぐって正面から議論を交わす、いわば至極まともな、議論らしい議論でした。
 短く叫ぶようなクイズ質問などは皆無です。
 鬱屈に鬱屈が重なる予算委員会の審議のなかで、維新の議員が質問に立つと、ある意味、ホッとします。
 維新の政策にも、賛成できるところと、まったく意見の違うところがあります。しかし意見の違いは何も問題ありません。意見が違うからこその議論、審議、国会ですから。

▼今日の片道審議、時間が一体、夜のどこまで延びるのか分かりません。
 耐えに耐え、じっと座り続けて、すべての議論を聴き、必要なメモを淡々ととっていきます。

▼プロフェッショナルな物書きであることには、実はいくつか良き点があります。
 そのひとつは、世のすべてのことども、すなわち良きも悪きも一切が、おのれの原稿に昇華できることです。
 ですから暗黒国会の審議を記したメモも、むしろ深いところで、文章が深まるうえで役に立っています。

 そうやって書いて、じっくり仕上げたのが、新刊の「不安ノ解体」 ( 飛鳥新社 ) です。
 よろしければ、例えばの話ですが、ここへどうぞ。

▼このことは、独立講演会でみんなの眼を見てお話をするときも、まったく同じですね。
 良いこと、愉しいことだけを見ていたら、みんなに伝えるべき話はできませぬ。
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2019年3月22日(金)正午~ 2019年4月5日(金)正午

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ほどなく国会に向かいます。  (ちょい別視点のミニ暗黒国会ノート)|青山繁晴の道すがらエッセイ/On the Road http://shiaoyama.com/essay/detail.php?id=1075