2021年10/7~10/14
新国立劇場 小劇場
ライブ配信
10月8日(金)18:30公演
10月12日(金)18:30公演
10月12日(金)18:30公演
ライブ配信、観了。
1幕「パンティーアナキズム」
脚本・演出 矢島弘一
2幕「テクタイト」
脚本・演出 水野美紀
キャスト+++++++++++++++++
水野美紀/和田雅成/剛力彩芽
富田翔/真凛/椎名鯛造/宮下貴浩
福田ユミ/水原ゆき/南部麻衣
竹内真里/久保田武人/西野優希
中原果南/竹若元博(バッファロー吾郎)
猪俣利成/永松文太
++++++++++++++++++++++++
1幕「パンティーアナキズム」
支配する側、される側。
生きていてそんな風に
区分したことがなかったので驚いた。
「私を支配しないでください」
主役の桜子は連呼する。
イジメをする側される側、
そして取り巻き傍観組。
イジメをされる側の桜子にしていた
「パンツ脱げ攻撃」を先生に強要され、
パンツを脱いだイジメをする側の
アスカがあっけなくこの世を去る。
そのパンツを返しそびれた桜子は
そのパンツを毎日履くことにする。
途端に。桜子の生活が好転する。
好転はパンツのおかげだと思う桜子。
世の中を恨み「くそ○○」を連呼
していたのにイジメられなくなったら、
嫌いだった写真やSNS、仲良しごっこの楽しさを覚えていく。
仰げば尊しを現代語に訳して
南こうせつばりな先生、印象的。
手の平返しの取り巻きの
心のないハグに違和感。
世の中2つでできている。
支配したい人間と支配されたい人間。
パンツを自分から脱ぐ人間と
パンツを脱がされるまで
待ってる人間と。
この物語の世界で、
パンツって何やろ。
弱さ?強さ?防御?固執?
武器?プライド?糧?
よりどころ?お守り?
勲章?盛り塩的な?
いや・・・自信か。
小学時代にイジメのようなものを
体験したことがあるのだけれど。
自分でもそうだったのか
そうじゃなかったのか
わからない曖昧な経験。
大人になって同窓会で
言われたのは二通りの答えでした。
ふざけてただけ。って言って
昔と変わらない態度で
友達として会えた子もいれば、
イジメてごめんなさい。
申し訳なくて会えませんって
手紙をもらった子もいる。
なんだろうな、
謝られたほうが哀しかったなと。
あの時の気持ちを、思い出して、
心がぞわぞわした。
そして、いじめっ子の名前が
身内の名前で、心がぞわぞわした。
2幕「テクタイト」
テクタイト++++++++++++++++++++++++++
起源については、地球で形成
されたものかどうかで議論されたが
高速で衝突した巨大な隕石の
エネルギーで蒸発気化した
地表の石や砂などが、上空で
急冷して固まったものだと
考えられている。
Wikipedia++++++++++++++
主役:多重人格(タクト、先生、望)
死刑囚の息子/黒豚和牛のおにぎり
人気俳優
幕開けが舞台の準備中で、斬新。
福田ユミさんの姿で2幕始まってることに気がつく(1幕で新しい母さんしてた綺麗な人がいたから周りもスタッフさんじゃないんだなとわかった。1幕の脚本家の矢島さんがいたから、おおおお!ってなった)
劇中・舞台裏・ロビー(小田島さん達:推しの姿)タクトの多重人格の中の四場面、グルグル変わる。
リハーサルをしはじめ、
タクトの舞台がはじまっていく。
富田王様がいう「どの妹もだ!」の
言い方が好き。
舞台で荒々しい歌が聞こえる。
タクトの中のアキラの歌声。
唄い終わらぬ内にタクトにかわる。
和田タクトが外身、中身がアキラに
一瞬に代わり唄い方がかわる和田タクトスゴイ。
真凛田島さん、鯛造保田島ばあさん、
惜しい人達の登場もややこしくて好き。
鯛造保田島婆さんの身体能力、高し。
竹若小田島さんの浜村淳さんバリのまだ観てない舞台の内容を全部言おうとするのを、止める水野小田島さんのセリフ「ダメよ、全部言っちゃっちゃー」の「言っちゃっちゃー」が好き。
コーヒー休憩の時の
ウェイトレスの男性の返事のクセ、
嫌いじゃない(  ̄▽ ̄)
小田島の多様性を受けとめる会
タクト激推しの小田島さん
ホームレス小田島さん
子どもを亡くした小田島さん
占い師の小田島さん
息子と生き別れた
高校教師の小田島さん
面白髪型がやめられない小田島さん
もうひとり、剛力さんの小田島さん
(剛力さんの小田島さんの存在がよくわからない。多重人格の望の話し相手になる。どこで会ってたんだろう)
「下の名前を呼んだらいいやん」
「トイプードルは別に」
小田島さん達に言う
「威嚇せんの、威嚇せんの」
凶暴なあきらに言う
関西弁のタクトの子を身籠るゆうさん、お気に入りです。
++++++++++++++++++++++++++++++
テクタイトは隕石ではありません。
隕石衝突によって作られる天然ガラス。
隕石の高熱で地球の物質が溶け、
冷やされてできたのがテクタイトです。
テクタイトの意味は「心の開放」
詳しくいうと。
「テクタイトの宇宙からの
エネルギーを直に触れることで、
不安から解放される」
不安、心配、動揺、重圧など、押しつぶされそうになるのを支えてくれる意味があります。※ネット調べ+++++++++++++++++++++++++++
テクタイトの意味を何度も検索しながら、怒りや哀しみで燃え上がり、爆発した感情からこぼれ落ちて造り出した石を砕いてばら撒いて、周りに受け止めてもらえたら、石のような、壊れやすいガラスのような心は溶けていくはずなんだよ。そんな物語なのかなと思いました。
まだよくわからないところもあるけど、ふんわりとぼんやりと受け止めました。
印象に残った言葉
「生きてていいですよ」
「1回ハケて!1回ハケたら
生き返った事になるから!」
推しの小田島さん達が途中で帰ることなく、舞台を見続け受け止めていく。というか、舞台上に立ち、物語の中で、重要なポジションを演じたり、殺されてもハケて裏から戻って来れるルールの中で物語の流れを助けていく。
望くんと剛力さんのバックハグは、
とても優しい温かいハグでした。
2つの「ヒ」キゲキのポスターに「ヒ」の漢字が、火・比・飛・悲の4文字。ここら辺からも反芻したい。
役者さん。
剛力さんのまなざしに映る感情に魅せられつづけ。宮下さんのええ声で導かれる流れがとてもわかりやすく。真凛さんの関西弁素敵、悪王も似合っちゃう富田さん冷静沈着なキレキレ鯛造さん、婆さんもでしたね。格好いいタクトも魅せられますが、キュートな望くんに釘付け。奥様に連れ添った小田島さんも素敵、竹若さんの落ち着き、2幕とも重要なやさしさポイント高し。おかしな髪型好きの中原さんの、タクトの爆発の受け止め方見惚れました。などなど、役者さんの魅力満載。もっともっとあるなー反芻します。
小田島さん達が舞台に上がってからの
2幕の流れがおもしろくてせつなくて。
受け止めるっていいなぁ。
自分だけじゃなく周りの人のことも。
受け止めるっていいなぁ。
今回は観に行けないなと落胆してたけど、配信が観れてよかった。今回もしっかりがっつり、みずのさんの頭の中の物語を観れてよかった。小田島さん達が進化して生きつづけていてよかった。まだ配信期間が残ってるから、毎日楽しもうと思います。
2つの物語を観たはずなのにいくつもの物語を観た感じでした。セリフのいくつもにハッとしてホッとして。役者さんに魅せられて。何度も見返せる魅力の配信楽しみながら。生舞台の迫力を求めてしまう。そんな時間、すごせました。次は観に行けるといいな、舞台。
そうだそうだ。忘れてた。
最後ほうのみんな歌いだすクライマックス。剛力さんとタクトが下の台、動かし方ですれ違うところ、好き。途中、宮下小田島さんが参加してすれ違ってるの、すごい好き。
まとまってないけど、めもめも。