「書けないボールペン」

 

ここに一本の見た目はいたって普通のボールペンがあります。
ただしこのボールペンは全く文字を書く事が出来ません。
完全に不良品です…。1本の価格は300円です。
あなたならこのボールペンをどうやって売りますか??

どうです?何か良い売る方法が思い浮かびましたか?
大半の方は「こんなボールペン売れるはずがない!!」と思われたんじゃないですか?


頭の回転が速い人なら「普通のボールペンとしてでは無く、イタズラグッズとしてなら売れるかも?」と考えたでしょうか?
それも正解です!!

 

しかし私なら全く違う方法でこのペンを販売します。
しかも正々堂々と書けない事をアピールして(笑)
「一体どうするの?」
いい質問ですね。
私が実際に試した方法はまず相手に「書けないペン」である事をあえてアピールした上で、白紙に4桁の数字を書いてもらいます。
勿論、文字は書けません…。
そこで私はこう言います。
私:「みなさん。忘れそうだからメモしておきたいけど、誰かに見られるのは困る…。そんな事ってありますよね?例えば暗証番号とかね。人の悪口とかもあるかな?(笑)」

相手:「うんうん(笑)」

私:「そんな時にこのボールペンが大活躍するんです!!」

相手:「???」
私:「このペンを使えばメモに残したいが見られるたく無いものでも記録に残す事が出来るのです!!」

相手:「???」

私はおもむろに鉛筆を取り出しその白紙を黒く塗り潰します。
すると先程、書いた4桁の数字が浮かび上がりました。(当たり前ですが。)

私:「どうです??このペンを使えば簡単にあなただけの秘密のメモが簡単に作れるんです!!1本あったら便利ですよね?」

相手:「意外とあったら便利かも・・・???」
実際にはもう少しいろいろとお話して身振り手振りも加えていますが(笑)。

でもたったこれだけで約20%弱の人がこのボールペンに興味を持ち、そのうちの約半数が購入しても良いと答えたのです。俄かには信じられないかもしれませんが事実なのです。

これは冗談半分で行った極端な実験で、こんなものを実際に売ろうとするお馬鹿さんは居ないとは思いますがね(笑)

 

しかしこんなものでも一定数は「売れる」という事はお分かり頂けたのではないでしょうか。

この一連の中にも幾つかの「売る心理学」の手法を組み入れ、相手を「買う」心理へと誘導しているのです。