前の家族
青山 七恵 著
軽くホラーでした💧
主人公の藍(あい)は30代後半独身女性。
職業は大学の講師と文筆業
11年間同じ賃貸マンション暮らしだったが
急に思いつきのような感じで、
同じ街にマンションを買うことに。
最初は新築も考えたが、
方角が希望に合わず 〜藍は
西向きの部屋のある家が希望だった〜
西日の入る部屋があり、
価格も手頃だった築12年の
中古マンションをローンを組んで購入した。
この築12年のマンションに、新築当時から
住んでいた一家が「前の家族」。
夫婦と小3、保育園児姉妹4人の一家は、
同じ町に土地を買い、新築の一戸建てに
移り住むことになっている。
まあ、現実にはありえないと思うが、
中古マンションの売り主と買い主との
度を超えた交流。
藍は独身で一人暮らし。
大学に出勤しない日は基本、自宅で
文筆作業か、リモート授業で、在宅が
多い環境。
リフォームも完了して、
藍が新居のマンションに住み始めたある日、
前の家が恋しくなった「前の家族」の
子供の、姉の方が訪ねて来た。
以来、毎日、藍の住むマンションに
宿題を持ってきてするようになった。
次に妹も一緒に来るようになり、
そのうち母親もやって来て…。
独身の中年女性というのが
付け込まれやすいんだろうな〜と思う。
小さい子供(それも姉妹)というのも
安心感があり、母性本能をくすぐり、
一緒にいるとあたかも本当の娘みたいな
錯覚を覚えてズルズルと…
前の住人がまた来るなんて
ワタシだったら絶対イヤだな〜と思う。
けど、
子供が訪ねてくれば、
油断してしまうかもしれないし、
子供がいないだけに、
子供と暮らす感覚を心地良く
思えてしまうのかも…
最後は、普通じゃあり得ない結末、
なのですが‼️
もしそうなったとしたら、
どうなるの⁉️考えちゃいました。
最後は、主人公の藍が
どう考え進むのか、どうとも取れる曖昧な
終わり方。
色々と想像を拡げる楽しみもあるお話でした。