発達障害で不登校のお子さんは、「約束を守れない」「時間を守れない」
の困り事はありませんか?
歯医者の予約を入れても忘れていていけない…
お母さんは、お子さんに振り回され、ヘトヘトになってしまいますね
実は、お子さんが「約束を守れない」「時間を守れない」事には原因があります。
代表的な2つの原因をみていきましょう。
1つ目原因はワーキングメモリが弱いから。
ワーキングメモリとは、作業や物事を進めるために一時的に情報を保持し、
整理し、思い出し、使い終わったら消すという一連の作業記憶の事です。
例えば、お母さんが、お子さんに「5月3日の16時から歯医者だよ」と伝えても、
その後、お子さんの脳に新しい情報が入ってきてしまうとワーキングメモリが弱いため、
お母さんの「5月3日の16時から歯医者だよ」の声かけを忘れてしまうのです。
2つ目の原因は、時間の感覚が希薄なため、時間を意識しながら、行動することが苦手だから。
3つ目は、お母さんは、お子さんが時間や約束を守れないことに注目し、「何で守れないの」とガミガミ注意しているから。
お子さんが守れないことに注目した声かけをすると、ますますお子さんは自信を無くしてしまいます。
発達障害で不登校の息子のエピソードをお伝えします。
息子は小学5年の2学期から不登校になり、
中学は、最初の3ヵ月ほど登校しましたが、その後また不登校に
なり現在は、中学3年生になりました。
当時、息子は、ワーキングメモリが弱く病院の予約をよくすっぽかしていました
息子に「今日の15時に病院の予約を入れてたから、14時50分に病院の前で待ち合わせようね」
と伝えておきました。
しかし、息子は、ゲームに夢中になり、病院の予約を忘れ、時間を意識しながら行動できなかったため、
病院の予約を完全に忘れてしまったのです。
では、お子さんが、楽しくワーキングメモリを伸ばせる方法をお伝えします!
♦簡単な料理を作ろう
手早く作れる簡単な料理でお子さんのワーキングメモリを伸ばそう!
例えば、お子さんとパンケーキを作ってみよう。
パンケーキのレシピをお母さんが、音読しお子さんに手順を伝えておこう。
音読することで、お子さんは、1つ1つの手順と材料を覚え、
ワーキングモリを使いながらパンケーキを作ることができます。
作る際にレシピを渡しておいたら手順や材料を忘れてしまっても、お子さんはレシピで確認し、
最後まで作ることができます。
お子さんが、パンケーキを焼くことができたら、家族で一緒に食べながら
お子さんにパンケーキを作った感想を聞いてみよう。
「どんなところが楽しかった?」「どんなところが難しかった?」
「今度はどんなもの作りたいかな」などと質問してみよう。
お子さんは、料理をしたことを振り返ることで、ワーキングメモリを使うことができます
♦お子さんと一緒に映画を観よう
お子さんの好きな映画を一緒に観よう。映画を観終わったら、
お母さんは、内容についてお子さんと話し合ったり、共感したり、お子さんに質問したりしよう。
「どのシーンが好きだった?」などお子さんに聞いてみよう。
お子さんが、「○○のシーンが好き」と教えてくれたら、
お母さんも「○○のシーン、好きだよ」と自分の気持ちを伝えよう。
また、「主人公の名前、覚えている?」と聞いて、
お子さんが、「名前は、○○だった」と答えたら、
「よく覚えていたね!お母さん忘れていたよ」と声をかけてあげよう。
♦日記をつけよう
毎日書いたり、長い文章を書いたりする必要はなく、
家族と出かけて楽しかった日や印象に残っている日の事を書いておこう。
具体的には、天気、食事、誰とどこに出かけたのか、出かけた時の気持ちを書くと、
その日にあったことを振り返ることができるので、ワーキングメモリを使うことができます。
日々の生活の中で、お母さんのちょっとした声かけで、ワーキングメモリを伸ばしていくことができます!
お子さんが取り組めそうなこと1つをを一緒にチャレンジしてみてくださいね
最後までお読みいただきありがとうございます。
発達科学コミュニケーション
小川 薫