学校で、友だちと些細なことでトラブルを起こし暴言を吐いてしまえば、先生は、「暴言を吐く=悪い子」と勘違いをして、叱ってしまうこともあります。
 
 
とても残念ですが、
こういう話は本当によくあり、
結果的には暴言を吐く子は悪い子というレッテルを貼られてしまうんです。
 
 
困った子ども…
手のかかる子ども…
 
と思われがちですが、
本当は、子ども自身も自分の気持ちがうまく言えなくて、困っている子どもなんです。
 
 
そこになかなか気づいてもらえない現実がありますが…

もし子どもが
「バカ!」
「うざい!」
「やだ!」
 
といった暴言を出すとき、

子ども自身が自分の気持ちをつかめずうまく表現ができていないんだな、ということを理解してあげてほしいんですね。


小学生ぐらいだとまだ語彙力も少ないので感情を表現するための言葉を持ち合わせていない場合も多くて、「不安、悔しい、悲しい、辛い」などの気持ちがうまく表現できません。
 
 
つい自分が知っている
「バカ!」
「うざい!」
「やだ!」

といった簡単な言葉で表現してしまいます。
 
 
また、暴言以外にも
暴力なども含めてあまりに度が過ぎるような癇癪が続く場合は発達障害も疑われます。

たとえば、
自閉症スペクトラム、境界知能の小学3年生の男の子。
ゲームやYouTubeにしか興味が無く、やらなければならない事は全て後回し。
切り替えがなかなかできず、思い通りにいかないと壁をけり、奇声をあげ、部屋に唾を吐き散らし、母親を蹴ったりする。

※境界知能とは、認知能力が知的障害と平均値の間のグレーゾーン。具体的には、IQ70〜84に該当し、知的障害ではないが平均とされる範囲よりIQが若干低い状態なのです。「境界知能」という診断名はなく、あくまで通称として使用されています。

発達障害の小学生の癇癪は、特性として不安が強かったり、脳の発達が未熟なために混乱からパニックになって起こることがあるので決してわがままとは違います。
 
 
たとえば、
カッとなって、すぐに手が出るような子は、脳の発達が未熟なために本来通らなければいけない脳のルートを介さずに(未発達なために通れない)、すぐに脳の運動を司る部分に指令が届いてしまいます。
 
なので、考えて行動する前に気づいたら手が出てしまう、というようなケースがあります。
このように脳の連携機能がうまく働かないことで癇癪となることがあるんです。
 
 
なので、いくら周りが暴言や暴力について注意をしたとしても、脳の未発達な部分の成長が促されない限り問題は解決しないということが分かると思います。
 
 
未発達な部分の成長を加速させるためにも適切な対応が大事になってきます。
適切な対応をすると、大人と子どもの意思疎通がうまくいきコミュニケーションが向上するというメリットがあります。


☆感情コントロールにはトレーニングが必要

大人になっても自分の気持ちをコントロールができずに困っている人もいます。

今日は、気持ちのコントロールのコツをお伝えしたいと思います。
親や先生などの大人との関りできっとうまくコントロールできるようになるはずです。



☆暴言を子どもの気持ちに置き換えて伝える

「バカ!」
「うざい!」
「やだ!」
 
これらの言葉には、
「不安、悔しい、悲しい、辛い」などの気持ちが隠れていると、先ほど書きましたが…
 
 
それならば、
その気持ちを親や教師などの大人が代弁して子どもに伝えるようにしてみてほしいんですね。


「バカ」→「腹が立ったんだね。悔しかったね」など。
 
「うざい」→「不愉快な気持ちがしたんだね」「悲しかったんだね」「面倒臭いんだね」など。
 
「やだ」→「今はやりたくないんだね」「自分が思っていることと違ったんだね」など。

お母さんが具体的な言葉で気持ちを代弁して子どもに伝えると、ただ暴言を言いたくて言っているわけではなく、その言葉の真意が理解できるようになります。
 
 
親や教師などの大人が代弁して伝えると、子どもも少しずつ気持ちを伝えるかのように話してくれることがありますので、是非、裏の気持ちにフォーカスしてみてくださいね。

 

加藤絢子ひらめき