BROMPTON 車載ケースと自宅用収納棚を自作 | 瀬戸内ログ

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個人的備忘ログ。主に映画の感想記録。極力ネタバレ無し、と思って書いてきましたが、備忘録なのに制限かけるとか面倒くさくなったので好きに記録する事に変えました。ネタバレを含むのでご注意を。
当面、多忙につき映画鑑賞記録が疎かになります。

【 BRONPTON 】

 

初めはパートナー用に1台だけ買うつもりだったんですよ。ええ。

結婚記念日、まあ一応20年にもなるとそれなりに心構えがいるもので、恐る恐る何が欲しいかと聞くと

『BROMPTONが欲しい!』

と。まぁ予算内だったんでいいよと返事、ただ、以前折り畳みのミニベロでは苦い思いをしたので結構調べました。

 

その苦い思い出とは、語ると少し長いんですが、ここを端折って話を進める事はできないのでまずそこの所を少し。。

 

 

以前タバコをやめた際の事。

毎月の煙草代を貯める事でどんどん貯まるお金をモチベーションに禁煙に成功した自分へのご褒美にと、ミニベロを買った事はあったんです。

当時の写真がすぐに見当たらなかったのでインターネットの販売用写真から拝借。

 

 

それがこれ。Airnimal Rhino(ライノ)20インチ。

当時予算が20万くらいで、ありきたりのものは要らないし、家に置くにも車に載せるにも折り畳みが必須に加え、

その条件は

・ハイパフォーマンス(多層ギヤ、ディスクブレーキ、高性能サスペンションなど)

・街で見かけない珍しさと良デザイン

 

を考えていて、調べまくった結果がイギリス Airnimal社の『Rhino』となりました。

郊外住みってのもあって街で見かけたことなんか無いし、フロントは倒立フォーク、前後ディスクブレーキ、変速は6段×3段の18段。フレームはマットブラックで、金色のロゴと、とにかくカッコよかったので大阪市内の某有名ショップにすぐ電話、近々入荷するとの事で深く考えずに早速予約しての購入でした。

 

が、後々になって分かるんですがそのショップ、都会にあってお洒落な感じ、雑誌にもよく載っているのでお客はよく付くんですが、その多くが口を揃えて言うのが

『不親切、売りっぱなし、カネカネ主義』。

 

私の場合も例に漏れずその通りで、20万オーバーの自転車をキャッシュで買ったのに、受け渡し時に自転車の説明は一切無し。受け取りに行ってすぐに『ハイコレ、どうぞ、ほなさいなら』みたいな。

 

『え?いやいや、えと、なんか説明とか無いんですか?』

 

と聞いた私に対して店員の返事は

 

『え?説明とかいります?』

 

でしたからw。。。

 

時既に遅し、というやつです。

南大阪の某有名サイクルショップの方に後で聞いた話では、

 

『あそこはほっておいても客が来るからお金のかかるお客さんしか相手にしないし、素人は嫌いなんだと思う』 との事。

 

確かに納得。まず自転車を買ってから、自分の好きなようにバンバンカスタムしてくれる上客のみ希望、というタイプのお店のようで、家から遠いのもありますし、当然こんなお店とはそれ以来お付き合いしていません。自分でいじりそうな人や詳しくなさそうな人はいらないのでしょう。

 

で、そのAirnimalですよ。

確かに格好いいし折りたためばコンパクト。喜んで持ち帰り、専用の靴、手袋、サイクルコンピュータに前後ライトまで購入し乗り始めたのも束の間、ちょうど時期が悪く、車で子供の通学の送り迎えをするようになって平日は乗れなくなり、休日は家族サービス中心と、なかなか乗れなくなってしまっただけでなく、フレームはしっかりした造り、前後サス付きな割りにロードのタイヤを履いていたり、タイヤがしょせん20インチ、ということもあってか想像以上に不安定な乗り味(見た目の割にホイールベースが短いというのも原因かと)、その折り畳みのあまりの面倒くささなども相まってだんだん乗らなくなってしまい、5年ほど寝かせた後に乗らないなら置いていても意味が無いと言われ手放す事に。

 

それから3年ほど経ち、

『どうせ折り畳み限定なんだったら、走行性能よりもそのコンパクトさを中心に選べば良いかも?』

と懲りずに選んだのがSTRIDA。

 

実にコンパクト。まさにパラソルサイズです。その折りたたみも実に簡単なんですが、肝心の走行については不安定過ぎて私以外の家族からは乗りにく過ぎるとブーイング、そして起伏のある我が家周辺の地形にはさすがにちょっと合わず。。。

てな感じで結局この1台も2年ほど寝かせてから結局さよならする事となってしまいました。

 

ここで結論。結局自転車に乗るシチュエーションもあまり無いしガレージに置くに適した場所も無い。雨ざらしは絶対にイヤ。わざわざ倉庫を買うほどでもないし折り畳みは乗りにくいか折り畳みしにくいかどちらかな上にそもそもあまりに遅いからダメだわ。。。

 

『当たり前やろ!』

 

と言われればそれまでなんですが、フィーリング、誰しもありますよね。自分のイメージに結局合わなかったんです。

 

そんな苦い思いをしてから5年ほど経ったでしょうか。そのタイミングでのまさかの

 

BROMPTONリクエスト

 

となった訳なんです。

 

『記憶力無いのか?。。。』

 

と言われそうなもんなんですが、そこは自分のものではな、時間に圧倒的な余裕のあるパートナー用という事で乗り越えて、その値段だけでなく販売時の対応、販売後のメンテナンスやお客さんの評判など、自分の住むエリア周辺だけでなく結構広範囲に最適なショップを調べました。

 

そこでようやくたどり着いたのが尼崎市内にある 『CYCLECENTER SANWA』 さんでした。

ここはその建物が1~3号館まである大きな規模の自転車屋さんであり、折り畳みだけでなくロードレーサーも数多く扱っておられるのに、一般のママチャリや子供用自転車にいたるまで幅広く取り扱っておられ、専門性も高い上に地域密着型の雰囲気もある優しいイメージでした。

この点は特に大阪市内のオシャレ系某有名店とは雲泥の違いです。

 

そして驚く無かれこのお店、BROMPTON を仕入れた際にまず全バラシ、ネジの切り直しからバリ取り、ホイールからフレームバランスの取り直しまで徹底的にされてからの引渡しをするとの事でまず安心と感心。

さらにこれは購入後に分かったんですが、受け渡しの際にはなんと予約が必要で、約30分~1時間の説明を丁寧にしていただけました。

 

なんでしょうかこの違い。真剣に自転車を買う時のお店選びって本当に大事ですねぇ。。。車で1時間かけて買いに行くのなんて何の負担も感じません。

 

とそこで冒頭の写真、そう、BROMPTONが気に入っただけでなく、このお店も気に入ったこともあってまさかの2台を衝動買いしてしまったという事になります。

 

その極めてシンプルな折り畳み機構、折りたたんだ際の美しさ、小型ながらロングホイールベース&幅広タイヤによる走行安定性(購入検討段階でお店の周りを試乗もさせてもらえたのでこれは購入前に確認済み)。

これは仕方ない。買うしかないとなった訳です。   

『This is Destiny』 

 

なんて自分を無理やりw納得させての2台購入でした。

                                                                                                                                     

 

さて、購入してまずあちこち乗り回した後、車移動がメインの私としては気になるのがやはりその収納&車載の方法。

WEBでいろいろ探してはみたんですが、その愛好家の多さに反し意外にもその手の情報のあるホームページは全然見当たらず、販売しているものを見ても全くピンと来ないしダサいものばっかり、あったとしても無駄に高い(専用ケースをうたっているものは軒並み¥30,000オーバー)上に馬鹿デカい。

 

これはもう車載ケースも収納棚も自分で作るしかないなと。

こう思うのもBROMTONだからこそ。これはただの自転車ではなく、もはやペットであり家具。購入してしまったら最後、生活の一部として共に過ごす相棒となってしまうのです。今までの自転車は一体なんだったのか、消耗品だったのか、ゆきずりの自転車だったのかw。その違いを明確に説明する事は私にはできませんが、この乗り物に乗れば、所有して初めて分かるのかなと思います。

 

そこで、まずは考えるより手を動かせ!という事で製作したのが段ボール製のプロトタイプ。

横565mm×縦300mm、高さ380mmのダンボール箱を製作。マイカー(C26セレナ)の最後部に少しだけキツめですが計測通りきっちり2台並びました。

箱の高さもちょうど良し。

そもそもこれ何故わざわざ箱に入れるかというと、折りたたんだ様子は美しく、極めてコンパクトなんですが、さすがに車載時の振動には自立困難で、ゴンゴンとあちこちに当たる為我慢できません。走行中うるさいし車もBROMPTONも痛みます。毛布か何かでくるんだところでカッコ悪いし濡れた路面や泥道を通ってしまったら車が汚れるし、という事でやってるわけです。

 

サイズ確認、走行時の振動確認、干渉部位確認、安定性、全て確認完了。サイズピッタリの箱型でさえあれば全く問題無し。さあここからが本番です。

とここでパートナーが一言。

 

『これでもうええやんw段ボールで充分やんw』

 

『ホンマやなw』

 

 

。 。 。 。 。 いやアホか!と。

。 。 。 。 。 世界のBROMPTONやでと。

段ボールでは世界中のBROMPTON乗り、愛好家の方々に申し訳が立たぬと。

 

正直ちょっとだけグラつきましたw が、いやいやあかん!紙ではすぐにボロボロになってしまうし何より見た目が悪い!と自分を鼓舞しなおしての作業続行です。

 

車ってのは真四角にはなっていないので、

・ まずはケースの4隅にC面を取る必要がある。

・ 金属製は加工に難がある上に重く、高価になるので却下。

などから、素材にはプラダン、言わばプラスチック製の段ボールをチョイス。これならばカッターナイフさえあれば容易に加工可能で曲げも締結も作業の自由度が非常に高い。

 

とはいえこのサイズを展開図から考えるとなかなかの大きさになり作業の場所もいることから、まずはWEBでプラダンのオーダー加工をやっている会社を探し見積もりを取ると、どこも1個や2個の製作は嫌がられたのですが(嫌なら見積もりこちら!とか小ロット対応!とかホームページに出すなと。その仕事辞めろよと。。。)、なんとか頼んだ見積もりが返ってきたその価格はなんと¥10,000~¥20,000とざっくり。なめとんかと。

 

プラダンなんて1m×2mクラスで1枚数千円。それをワンオフとは言え専門業者が切り折りするだけで1万円オ-バーとは。カッターナイフ1つあればアホでも作れる(悪意はありません)のに。それでもプロかよ。。

この時点で外注は断念。無意味です。

 

という事で引き続きD I Y 。 困ったときはホームセンターですよ。早速関西ホームセンター界の雄、コーナン、中でもさらに品揃えの豊富な コーナンPRO さんへ。

ボードコーナーを探すとすぐに見つかりました。グレー、黒、白、半透明、硬めのものから柔らかいものまで豊富!品揃え豊富!今まで生きてきてプラダンを見てこれほど興奮した事はありません。思わず近くにいたバイト君に

『めっちゃあるな!プラダンめっちゃあるな!ほんでやっすいな!』

 

若干引かれ目だったのは言うまでもありませんが、なんたってその値段ですよ。

メーターサイズではなく3×6尺サイズ、つまり1,810×901mm4~5mm厚でしたが1枚なんと!

¥599!!!

 

いやまいりましたコーナンPRO。激アツw

これを2枚手に取り、あとは取っ手です。プラダンサイトにも売ってはいたんですが、値段も1個¥2,000くらいするものや、安くても販売ロットが200個とか1,000個とかからばっかり。

『業者じゃねえから!』

という事で店内を探し回るととありました!

これ完成後の写真になっちゃうんですけど金属性、そうです、まさかのふすま用の取っ手です。1個¥280

これを4個購入。そしてさらにプラダンの端面保護用にとボード用モール ¥108/1m を2本。

 

締結にと考えたプラスチック部品はさすがにマニアック過ぎてか店内には良いものが無く、ここは困った時の

MONOTAROです。さすが天下の住友グループ、プラダンは¥2,000程度と高かったものの、今度は良いのがありました。TRUSCO製のプラネジ8mm。プラダンが4~5mmなのできっちり留めるにはこれくらいかなと。

20組入りで¥326、1個に付き12組使う予定だったので2パック購入。MONOTAROは¥3,000以上購入すると送料が無料になるので、他に必要な家庭の消耗品と一緒に購入(2019年から¥3,500以上に変更)。

 

 

はいここでトータル金額の発表です。合計金額¥2,626。これ、2個分ですからね。1ケース当たり

¥1,313 ですよ。

 

見たかボンクラプラダン業者どもアホンダラボケカス!というやつです。自分たちの時代遅れで愚かなビジネススタイルを思い知れと。

 

急いで帰って、プラダンのサイズが想定よりも少し小さくなったので設計高さを少し変更し、完成したのがコレ。

そして車に載せた状態。

とここでパートナーがポツリ。

『え?段ボールと見た目あんまり変わらんやん。。。』

。 。 。 。 。

しばきまわすぞ!と。アホか!と。そんなん言うのやめて(泣)と。

 

人の苦労(1時間で出来ましたけども)を踏みにじる一言にもめげず、寸法を少し改良してジャストフィットしたそのサイズ感、私の心と同様に真っ白なそのフレッシュルッキング、上げ下ろしにも楽な、そして高級感あふれるその取っ手wの素晴らしさを力説したおしてこの話は終わり。コイツと話しても意味無いわ(泣)とw

 

気分を入れ替えて次は自宅に置く方法。先ほどのコーナンPRO、家庭向けの館をウロついて見つけたのがコレ、

そう、タイヤラックです。Mサイズ¥2,800、これと木製のスノコ¥299 を2枚購入して合計¥3,398。

 

タイヤラックの骨組みはスチールパイプなんですけど、BROMPTON専用ケースにジャストフィットさせる為、そして玄関にあまり物を置いてはいけないというDrコパ師の教えwから出来るだけスリムに、コンパクトにする為、金切りノコで縦横サイズを圧縮(高さ-70mm、奥行き-30mm)、それに合わせてスノコも小さくカットしなおして完成しました、BROMPTONケース専用棚。

ジャストフィット。これぞジャストフィットです。

超気持ちイイbyコウスケキタジマ  (古スギ)であります。

 

結局ここまでかかった合計金額はケースが¥2,626、棚が¥3,398で合計 ¥6,024

やりました。

『エイドリア~ン!!!』

フィラデルフィアの空に叫びたい気分です。うちのエイドリアンは大して褒めてはくれませんでしたけども。

この達成感がD I Y の醍醐味ですよ。原価率でさえポンコツプロ業者に余裕で勝ったという嬉しみですよ。

 

                                                                 

 

しかしここが大事!なのが実際に作ってみてからの反省点。

 

・プラダンの折り曲げはカッターで切れ込みを入れるだけでは無く、その方向も考慮した上でやはり浅いV字カットを入れた方が割れにくく綺麗に曲がる(端面をV字にカットしたアルミ板を熱して曲げてやるという方法も良いかと思います)。

 

・ボード用モール、今回は切れ目を入れて曲げしましたが、オートバックスなどで販売している車用のドアモールでもいけるかも。高級感出るし。ただ締結した2枚重ねの辺の処理をどうするかが共通の課題。

 

・もっとお洒落な素材がないか探し続ける必要感じる(段ボールと同じとか言われたので)。

 

・もっとお洒落な取っ手を探し続ける(段ボールでも変わらんとか言われたので)。

 

以上、課題は少し残ったものの、プラダン加工業者にマウントでボロ勝ちした作業記録です。

 

さてと、もう少し暖かくなったら乗ろうかな(笑)

 

P.S このレベルのもので良ければ専用ケース1個¥5,000、専用ラック1台¥8,000 (工賃、離島を除く送料込み)

にてご注文承りますw