教師塾12         ある生徒の立ち直り 4 

今回は学校に出ずらくなった生徒の経緯とその立ち直りを少し細かく考察したいと思います。

 

現場の教師しか書けない内容だと思います。

 

大学の教職課程で私が講義した時のテキストです。

 

だからこの文章は悩み相談事例というよりも保護者、教師の参考になってもらいたいので教師塾のジャンルで投稿することにしました。

 

 

 

ある生徒の立ち直り 3 の続きです

 

5月25日 欠席  唯一A君を友達と言っていたC君に電話をするように頼む。

 

そしてクラス委員にもしA君が出てきたらの対応を確認した。

 

友達からの電話は細い糸ではあるが必要だ。

 

友達の力で恢復したらベストだ。

 

私との電話はすでにこの時点では開通している。

 

その後、電話で母親にこれらの算段をを伝えた。

 

少しでもこちらの動きを共有することが重要と思ったから。

 

こんな些細な電話でも母親は少しだけかもしれないが安心する。

 

5月27日 欠席 クラスに行くとA君と犬猿の仲のB君が私のところに来た。

 

昨夜、A君に電話をしたそうだ。

 

この時点ではC君はまだしていない様子。

 

教員会議後、21時に母親に電話した。

 

B君から電話があったことを確認、互いに簡単な会話をしていたらしい。

 

A君本人はあまり嬉しくなかった様子。

 

それが良い方向に出たかは疑問だが明日は登校する予定と母親は言っていた。

 

その後、B君に電話をして、「A君が電話をもらって嬉しかった様子だよ」と作文をした。

 

ここは嘘も方便。

 

「これからも頼むよ」とお願いをした。

 

5月27日 登校 授業がない日なので学校に電話をして彼の登校を確認後、お昼から出勤。

 

クラス委員に様子を聞くと、彼に以前に申し込んだ野球観戦のチケットを渡したと言っていた。

 

特に変わったところもなく、保健室にも行かないでずっとクラスにいたらしい。

 

ただ、気になるのは一言も周りの生徒と話はしていないらしい。

 

しかし、とにかく登校したとぬか喜び!

 

しかし、なかなか、ことはそう簡単に運ばない。

 

 

ある生徒の立ち直り 5に続く