学校生活22  英国の技術科 

普通部の会報誌より私の文を抜粋しました

 

イギリスの#技術科、「テクノロジー」の話

 

九月も下旬の作品展の時期は季節の事を忘れがちでです。

 

いくらエアコンがあるご時世とは言うものの真夏に一度でもものを作った経験のある人には少しの作業でも額からの汗が鬱陶しく感ぜられぬにはいられないのです。

 

そんなことを考えながら労作展提出作品を見て回リました。

 

時折、作品を見ていると作者の将来像が頭に浮かぶ事があります。

 

二、三年と通年で同じテーマのものを出している生徒は特に。

 

こう言う作品を見ていると実に楽しい。

 

労作展は時間をかけてコツコツと取り組んでこそ意味があるという考えが殊更にはっきりとしてくるような気がします。

 

労作展で一つの事をやり通したと言う自信が将来ずっとその人の宝物になるでしょう。

 

だからこそ夏休みの宿題くらいの気持ちで取り組んではいけません。労作展は長期間学習なのです。

 

先日、英国の「テクノロジー(日本の技術科)の教科書を見ていたら面白い記事を見つけました。

 

それはある生徒の課題提出の話だったのです。

 

その生徒はロータスと言う自動車にとても興味を待っていました。

 

そして同時にオフロード車にも魅力を感じていました。

 

しかし、当時のロータスにはオフロード車があり前ありません。

 

そこで彼は考えました。

 

もし、ロータス社でオフロードタイプの車を作ったらどうなるか。

 

この様にして彼の課題はは決まった。最初に取り組んだのはデザインの勉強だったのです。

 

これは特に車に限らず色々なものを研究したのです。

 

次に取り掛かったのはロータス社の車のデザイン・コンセプト、機能などの抽出を試みる事だったのです。

 

こうして大まかな事がわかると、いよいよ自分なりの車のデザインに取り掛借りました。

 

何枚ものラフスケッチを書い他のです。

 

そして最後に彼なりのロータス・オフロード車をデザインしました。

 

そしてネーミングをしました。

 

この話を聞いてどう思うかな。

 

これは我が校の作品展に限りなく近いと思いませんか。

 

このような課題だと長期間かけないと消化できない。

 

そしてこの課題が評価されて「テクノロジー」の成績がつくのです。

 

この生徒のロータス・オフロード車のデザインがロータス社に採用されたかは定かでないが英国では時折、企業がテクノロジーの課題としてデザインを募集する事があります。

 

同じ本の中に電話会社のテレホンカードのコンペティションの記事がありました。

 

だからテクノロジーの課題をこなすことが将来の自分の進路に比較的影響することが大きい。

 

こんなことを考えるとどうだろう。君たちも、もっと時には作品展を違った角度で捉えて自分探しの一つの指針にすると言うのはどうでしょうか。

 

そう考えるとじっくり一年間かけて取り組むのも悪くないね。

 

現に普通部労作展がきっかけで将来の仕事の礎になたという話も卒業生から多数お聞きするから。