癒しの手紙を書く (『アダルト・チルドレンと癒し 本当の自分を取りもどす』で学ぶ①) | あがり症・パニック症・対人恐怖は「あるがまま」で克服できる!

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こんばんは~。


今日は、西尾和美先生の本、『アダルト・チルドレンと癒し 本当の自分を取りもどす』を読んでいます。


この本は、西尾先生がアダルト・チルドレン(自分の育った家族の中でトラウマになる程の心の傷を受けた人)というコンセプトのもとに、20年以上に渡ってクライエントと向き合ってきた体験から得られた様々な癒しのノウハウと事例が載っている本です。


載っている事例は、かなり生々しく書かれているので、勉強中の私としてはとても参考になります。


ただ、性的虐待に関する記述などは、その関連でのフラッシュバックの恐れのある方には、生々し過ぎて注意が必要だと思います。


☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆


本の中には、いくつかの癒しの方法が紹介されていますが、その中の自分で出来る”癒しの手紙を書く”というワークをやってみます。


ワークは、第四段階まであります。



『まず、第一段階は出さない手紙を心の傷を与えた人にあてて書くのです。

最初に書く手紙は、なにも考えずに、ただ心から出てくることをひたすらに書き出します。

すべての心の痛み、つらさ、怒り、悲しみ、恨みをぶつけて、いままで言えなかったことを書きつづります。

強い感情が出たりしますから、安全な場所を選び、静かな時間をたっぷりとってやってみましょう。』

(『アダルト・チルドレンと癒し 本当の自分を取りもどす』西尾和美先生著(学陽書房/1997/P119)より引用)



子供の頃におやじに殴られた場面でいきます。


※フラッシュバック注意(泣)


「僕のことを睨みつけて怖い!大きな声で怒鳴りつけて怖い!いきなり殴ってきて痛い!そんなに僕のことが憎いの?僕がいったい何をしたの?こんな家早く出て行きたい!あんたなんて親じゃない!」


書きながら、当時の感情がよみがえってきました。汗



『次に、第二段階として相手を責めないで、自分を主体にして、「私」を主語にした「アイ・メッセージ」で、自分がどう思ったのか、また、感じたのかを書き出していきます。

(『アダルト・チルドレンと癒し 本当の自分を取りもどす』西尾和美先生著(学陽書房/1997/P119)より引用)



「睨み付けられたり、怒鳴られたり、殴られたりして、僕はいつも怖くて怖くて怯えていたよ。あなた達の前ではいつもびくびくしていたよ。この家に僕の居場所なんて無かったよ。僕はいつも、自分があなた達の子供だとは思えなかったよ」


こうやって当時を思い出しながら書いてみると、まだまだ癒しきれていない部分が自分の中にあることに気付かされました。汗



『これが済んだら、次に第三段階として、自分に対するやさしいいたわりの手紙を書きます。

自分の傷つき体験をしたときに呼ばれていた名前を使って書きましょう。』

(『アダルト・チルドレンと癒し 本当の自分を取りもどす』西尾和美先生著(学陽書房/1997/P119)より引用)



「Aちゃん。辛かったんだね。怖かったんだね。殴られて痛かったんだね。いつも怯えていたんだね。いつも孤独だったんだね。Aちゃんは子供だったから、逃げ場が無かったんだよね。

Aちゃんが悪かったんじゃないよ。もう大丈夫だよ。僕がついているよ。僕が守ってあげるよ。

いろいろあったけど、Aちゃん、今は力をつけてきているよね。もう両親と自分を許していこうね」


この部分は、何度か書いている階段扉のワーク(こちら の②(3)参照/過去のブログ記事)に近い感覚です。


言葉にして書くということもなかなか強力です。


心の中が、じんじんしています。



『何回かこの作業が済んで、本当に心から自分を許し、過去に自分を傷つけた人を許せるようになったら、次の第四段階に進みましょう。

第四段階は、心の傷を与えた人の事情を察し、感情移入し、理解し、その人に愛情こめて自分の経験を語るように書く手紙です。』

(『アダルト・チルドレンと癒し 本当の自分を取りもどす』西尾和美先生著(学陽書房/1997/P120)より引用)



「お父さん、お母さん。僕をここまで育ててくれてありがとう。

大人になってから辛かったときに、助けてくれてありがとう。

僕が子供のときには辛い思いをしましたが、お父さんとお母さんにも事情があったことを理解しています。

お父さんとお母さんも、子供のときに僕と同じように辛い思いをしたことも分かっています。

お父さんとお母さんへの怒りや恨みは、もう捨てます。(捨てています)

これからは(も)、お互い大人の人間同士として、健全に仲良くしていきましょうね


※ここは、きついと感じる場合も多いと思うので、無理しないでくださいね。


※第一~第三段階を繰り返しても、相手をどうしても許すことができない場合は、怒りや恨みを自分から離れた所に置く(感情にどっぷり浸かっていない状態になる)ことができるようになってから、第四段階に進んでくださいね。


※相手をどうしても許せない場合でも、自分を責めずに、許せない自分をそのまま受けとめて、許してあげてくださいね。


※個人的には、相手をどうしても許せない場合は、私の例のように”感謝して仲良く”ではなくて、”怒りや恨みを手放して無関係になる”でもいいと思います。


この部分は、以前書いている憎しみを手放すワーク(こちら 参照/過去のブログ記事)に近い感覚です。


ここまで書けるようになるまでには、時間が長くかかったとしても当然です。


私も、ここまで書けるようになるまで、子供の頃から何年もかかっています。


なので、あせらずゆっくりとやってくださいね。


第四段階までくると、自分の癒しは深まりますよ。


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今日は自分で書きながら、確かに癒されました。


自分の感情を文字にするということは、実は簡単ではない場合(感情が複雑に絡み合っている場合)も多いのですが、やってみる価値は大いにあると思います。


但し、無理し過ぎないようにお願いします。



今日も、ありがとうございます!


皆さまが、笑顔いっぱいでありますように!



↓アダルト・チルドレン関連の書籍としては定番の一冊だと思います。(性的虐待のフラッシュバック注意です)

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↓16種類の癒しのワークが載っていますので、自分でじっくり取り組みたい方にお勧めです。(こちらはフラッシュバックの心配は少ないと思います)

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