先生が変わると子供も変わる

知識が豊かで、意欲もある、独創的でよく気がつくA君。なんと素晴らしい資質。

でも、少し前までは大荒れ。

先生や友達への暴言や嫌がらせ、全てにノーと言う目が不信の色で染まっていた。

担任が変わってひと月弱。

どこにいるか見つけられないほど、穏やかな雰囲気を纏っている。

帰り支度をする横で、先生が穏やかにサポートしている。本人が持ち帰る物をランドセルに入れながら、自分で入れ忘れに気付ける隙間のあるゆったりとしたサポート。指示じゃないから、A君は自分でやってできたという成功体験を積めた。

友達からの目はまだ冷たい。

だから先生が間に入って、A君の行動の意味をそっと説明する。

笑いで気持ちを切り替える関わりをやって見せる。少しずつ真似をする子供が出てくる。

先生がいかに教室の風土を作っているかが分かる。

「先生は先を生きて、背中で生き様を見せる」

言葉で言いかせるのではなくて、先生の生き様に子供たちが「こんな大人になりたい」と思ってくれるのではないか。

先生が変わると子供が変わるのは、発達特性など子供の特性が原因の荒れではなく、環境要因による荒れであったということ。

先生は最大の人的環境。

二次障害を生まない教室が増えてほしい。

それには、困っている先生方をサポートすることだと私は思う。