自分は物販で数年ネットショップをやっていて思うことがある。
扱うものが中古品ということもあり、返品や要望、クレームも勿論ある。
人はよくお客様の声を大切にしなさいと言う。
僕もそれには賛成だ。だけど、何でもかんでも鵜のみにしていたら
結局商売はうまくいかないと思う。
例えば、中古のCDプレイヤーを以前販売した際に
お客さんから「ピンケーブルが付いていなかった」と評価があった。
商品説明には付属品を記載しているので、よく読まずに購入したということだ。
誤解しないでほしいのが、それで別にお客さんが悪いとかそういうことを言うつもりはない。
物事の事象に良い悪いはない。すべて中立なものが存在しそこに僕たち人間が勝手に
解釈を付けているだけだということを。
それじゃあ、ピンケーブルを付けたらお客さんは喜んでくれるのか?
それはそうとも限らない。理由は、比較対象が無いこととそもそもお客さんの考え方に
左右されるからだ。付いていて当たり前と思われたら、それまでなのである。
だからといって、こちらの負担を増やしてケーブルを付ける努力をしたとして
その付加価値分の価格で売ろうとしてもおそらくほとんどのお客さんは購入しないだろう。
なぜなら、ケーブルが無い価格でケーブルが付いたらいいなであって、
お金を出してまでケーブルを求めているとは限らないからだ。
商売ではお客様に喜ばれることと皆言うけど、本質的には
喜んでお客さんがお金を出してくれること=喜ばれることなんだと思う。
言い方が汚いけど、基本的にお客さんはわがままな存在だと思っている。
自分がお客さんになってもそうだと思うので、素直に認められる。
多くの人の意見を聞くのも大切だけど、その意見の中から本質を見極めることが
できないと商売は長続きしないと思う。