子供達が家にいた頃、時折皮膚科のお世話に
なっていました。
飄々として少しぶっきらぼうなところもある
先生でしたが、腕は確かでした。
子供達も信頼していたと思います。
上の子が高校生の時に一つのホクロが気に
なったので、その先生の所に行きました。
先生「このホクロはいつからあったの？」
私 「はっきりとは覚えていませんが小学生
の時にはもうあったと思います。」
先生「今見るかぎりこのほくろは悪い物じゃ
ないと思うよ。
身長が伸びる時に皮膚が伸びるのと
いっしょにほくろが大きくなることも
あるんだよね。
確かに大きさ的には取った方がいい
大きさだけど、このほくろは多分将来
も癌になることはないと思うよ。
でも１００％大丈夫とは言えないから
気になるようだったらいつでも取るよ」
上の子「先生はどうしたらいいと思われます
か？」
先生「僕のことじゃないからなぁ。
自分で決めて。」
私 「・・・・
」
上の子「じゃあ、取ってもらいます。
お願いします。」
ということで、後日、局所麻酔で日帰り手術で
取っていただきました。
これだけ患者に対してそっけない先生は少ない
のではないかと思います。
でも、そうなんですよね。病気に限らず、自分
の身に起こったことは自分で決断しないといけ
ないんですよね。
離婚するかしないか、夫の不倫相手に慰謝料を
請求するかしないか、等々、私もいろいろな人
に話を聞いてもらったり相談したりしましたが、
最後には自分で決断しました。
いろんなことを決める時にあの時の先生の言葉
を思い出してクスッと一人で笑うことがありま
す。