時々、「子どもが発達障害かもしれない」と感じている保護者の方が、
「発達障害と言ってしまうと、この子はそういう子って思われてしまうから言いたくない」と言われることがあります。
それは、保護者ご自身や学校も含め周りの理解が進んでいない面や理解していても意識が追いついていない面などいろんなことが考えられます。
中途半端な理解はかえって、周りが「名前(診断名)を知る、つける」ことにより当事者を苦しめてしまう場合があるかもしれません。
ただ、逆もあるのです。
明らかに発達障害があるのに「名前(診断名)を知らない、つけない」ことで本人の困り感に気付かなかったり、
本人の苦しみを大きくしてしまったり、あるいは周りの人が不必要な悩みを持ったり……。
だから、その子をよく観ることが大切だと思うのです。
発達障害の可能性も含めて、「その子の発達はどうか」。
発達障害であることが分かると、本人の困り感が理解できることもあります。
より良い対応が分かることも。
何より、その子本人が、一人で社会で生きていくときに不必要な悩みや困り感を持つことが出来るだけ少なくなるように、
苦手なことは人に助けを求めることが出来るように、
そして、大人になって自分で稼いで生きていくことができるように。
そのために、正しく自分を理解して、相手に伝えることも大切です。
そして、社会全体が発達障害について正しく理解しようとしていくこと。
それ以上に、すべての人が、一人一人自分の個性を活かしながら、
集団でも活かし合いながら、
自分の人生を生きていくことができること。
ありがとうございました。
「子どもの笑顔とイキイキは、大人のイキイキから。」
こころの里カウンセリング 代表
メンタルカウンセラー・スクールカウンセラー
山﨑里美