手術から2日。

昼の面会に行くと、ちょうどリハビリが終わって横になったばかりだった。

私の顔を見た途端、じわじわと込み上げてくるものがあったようだ。


泣く訳ではない。
涙が溢れてくるといった感じだった。


ただ静かに涙を拭っている長男を見て、この入院で初めて私の鼻の奥がツーンとなった。


この日の担当の看護師さんから、

「痛みが強い中で、今リハビリを頑張ったばかりなんです。今日が痛みの一番強いときだと思います。
熱もあるしまだ管も抜けなくて、キツいときだったから、お母さんの顔を見たらホッとしたんだと思います。」


もう、そんなこと言わないで〜

私まで涙が出そうになるじゃん!


ベッドサイドで歩行器を使ってのリハビリ。
普段なら何ともない立ち上がるという動作。

人工心肺の送血管を入れた、両足の鼠径部にある3〜4cmの2つの創、手術の創、ドレーン刺入部、背部痛…

麻酔も痛み止めの点滴も止めになって、内服の鎮痛剤だけでは全く効かない中で、強制的に動かされる毎日。


今が痛みのピーク。
ということは、これから少しずつ良くなっていくっていうこと。


一番キツいときだけど、あのときリハビリ頑張ってよかったと思えるよ、きっと。


代わりはできないけど、そばで見守るし支えてやるから。



長男の涙は頑張ってる証だね。



あとで意地悪だけど、涙の訳を訊いてみた。

「なんか…親のありがたみが分かったんだよね。いろんな意味で…」


もうその言葉だけで十分だよ。


私がここにいることは、意味があったってことが分かったよ。


ありがとう。



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