背伸びしすぎた | 心の風景

心の風景

心のあり方や生き方をテーマとしたエッセイなどを載せていきます。同好の方と交流できればうれしいです。

 先日の羽鳥さんの「モーニングショー」で、男性の育児参加が余り進んでいないというこんな話をしていました。

 

 政府は、人手不足で女性には働いてほしいが、少子化対策で出産もしてほしい。そこで男性の育児参加が必要なのだが、企業は、他の従業員に負担がかかるし、業績が下がるので、男性に長期間の休暇は与えられない。

 

 その結果負担は女性に集中することになり、それ以上の出産は考えられなくなる。こういうことで少子化はいつまで経っても解決しない。

 

 記憶違いがあるかもしれませんが、だいたいそんな感じでした。

 

 これは私見ですが、日本は色々なものを犠牲にして経済大国になったと思うんです。「24時間戦えますか」などという、今では考えられないCMソングがその象徴です。

 

 そこで近年働き方改革などをして、より人間らしい生き方を取り戻そうとしています。男性の育児参加もその一つです。ところが、それを本格的にやると、いったん出来上がった経済大国が支えられなくなります。だから改革がなかなか進まないのです。

 

 元々日本には急速に経済大国になるような実力はなかったのだと思っています。国は狭いし、資源はありませんし。1人1人がもっと人間らしく暮らしながら、無理のない範囲で成長すればよかったのではないでしょうか。今さら、ですが。

 

 番組では、技術革新など様々な前向きの工夫でこういう状況を乗り切ろうとする動きを紹介していました。それは大変けっこうですし、期待します。でも一方では、多少業績が悪くなるのを覚悟で、男性に休暇を与える勇気のある企業に出てきてほしいという気持ちもあります。