すぐ近くの小さな古い木造アパートが解体されました。2階建てで4世帯が入る昭和の建物です。毎日目にしていました。
かつてどんな人が住んでいたかというと・・・
名前が私と似ていたので、たまに郵便物が間違って届いた中年男性。チワワのような小さな犬を小学生の下校時に道に出していた高齢男性。もちろん人気者でした。90代の女性が亡くなった家族。母と交流がありました。そして2年くらいしか続かなかった書道教室。他にもいたかもしれませんが。
次第に人が去り、もう何年も無人でした。ですので、いつかそうなるとは思っていました。
解体は何か痛々しいものを感じます。何かがなくなってしまうこと自体寂しい上に、乱暴に破壊されるのですから。自分の家なら、その程度の感傷では済まないでしょうが。
意外だったのは、基礎がとても頑丈に出来ていたことです。私が知らないだけで、どの建物も同じかもしれませんが、コンクリートの基礎が深く地面に設置されていて、重機で砕いて掘り起こすのに何日もかかり、大きな穴が出来ていました。
黒い土の更地に戻り、見通しが良くなりましたが、そこにまた何かの建物が建つのでしょうか。ここは人口減少地区ですし、かっこいい住宅を1軒建てるのだろうと予想しています。