「かまいたち山内さん」の腱板断裂。
先日ニュースにもなっていたお笑い芸人、「かまいたち山内さん」の肩腱板断裂。
ご本人いわく急激に右肩が痛くなり、元ボクサーの長谷川穂積さんにすすめられた病院で手術を受けたとのこと。
そこで今回は「かまいたち山内さん」の右肩に何が起こったのか、個人的な見解と仮説にもとづきお話ししたいと思います
「腱板損傷」患者の全体の「3分の2」が無症状?
じつは肩の腱板は4つの筋肉からなります。
その4つの筋肉とは、
- 棘上筋(きょくじょうきん)
- 棘下筋(きょくかきん)
- 小円筋(しょうえんきん)
- 肩甲下筋(けんこうかきん)
です。
そしてこれらの筋肉が骨に付着する部分を「肩腱板」といいます。
今回山内さんの右肩で断裂したのは「棘上筋」ではないかとにらんでいますが、これはあくまで仮定の話です。
しかし統計的にも4つある腱板のなかでもっとも断裂しやすいのは「棘上筋」であり、それはこの筋肉がハイリスクな場所にあるためです
ちなみにこれが棘上筋です
山内さんいわく、
「2年前から右肩なんとなく痛いな・・」という自覚はあったものの、ずっと放置していたとのこと。
おそらくこの時点で腱板には多少の傷がついていたと思われます。
そんななか山内さんは突然の痛みに襲われたわけですが、芸人という仕事がら体をはる場面も多く、何かのタイミングで断裂部分がひろがったことが想定されます
ちなみに統計によると、腱板損傷では全体の3分の2で無症状であることが多く、そのため本人が自覚することもないまま腱が切れていた、なんてこともザラにあるようです。
ただしそれでも放置すると悪化するケースが多いため、やはり違和感がある時点で早めに受診するよう推奨されています
腱板断裂は「肩こり」の延長で起こる
腱板断裂はあきらかな怪我ですが、そうなる前段階で素地としての「肩こり」が絶対にあるはずです。
ではその「肩こり」と「腱板断裂」にはどのような関連があるのか、ここからはその理由を説明したいと思います
ここであらためて腱板断裂で最多の「棘上筋」をみてみましょう
上のイラストにある黄色い丸の部分、ここが「棘上筋」で一番損傷の多い部分です
これをよくみると、「棘上筋」が骨のトンネル(鎖骨と肩峰)をくぐり抜けるように伸びているのがわかると思います。
このようにただでさえ狭いスペースにある「棘上筋」ですが、じつは「肩こり」があることでここはさらに窮屈な場所になってしまうんですね
「棘上筋」は基本的に上腕骨を支え、外に持ち上げる(外転する)ための筋肉です。
日常生活でいえば「洗濯物を干す」「頭を洗う」などの動作にかかわっています。
しかしもし「肩こり」がある窮屈な環境下で無理な動作をくり返してしまうと、骨のトンネルのなかで「棘上筋」は少しずつけずられ傷ついてしまうんです
これが徐々に進行し「腱板断裂」にいたる、というわけです。
おそらく今回の山内さんの怪我にはこのような背景があったのではないでしょうか。
このことからもたかが「肩こり」とあなどってはいけません。
腱板損傷だけでなく腰痛や膝の痛みにおいても、かならずすべてには「原因」があります。
そしてその「原因」は何気ない日常生活のなかでこそ培われるものです。
最近ではテレワークによるストレスと運動不足から、「肩こり」が急増しているというデータもあります。
それでも運動の習慣が必要とわかりながら、なかなか実行にうつせない方が多いのも実情です。
(ちなみに山内さんも運動は嫌いなようです)
しかし今後おこりうる不意な怪我を防ぐ意味でも、いまが「行動」にうつす絶好のタイミングかもしれません
また、たとえ腱板に部分的な断裂があったとしても、すべてが即手術、というわけではありません。
大切なのは状態にあわせた適切なケアをすること
もし「肩こり」があるなら運動やストレッチの習慣をつけたり、もちろんマッサージや整体などのケアもおすすめです。
今回メインでお話しした棘上筋も、十分セルフケアが可能な筋肉です
毎日のケアが改善にとって一番な薬になるでしょう。
当院では治療家やボディワークに携わる方々に向けた「整体講習」を開催しています。
現場で即実践できる技術&知識を惜しみなく共有します。
「本格整体セミナー」LINE公式アカウント
セミナー情報や有益な知識を配信中!
興味のある方はぜひ「友だち追加」してください
当院主催の技術セミナーはこちら
当院ホームページ
「本格整体」ひだまり整骨院 の my Pick☆