すずめの戸締りの感想です。
ネタバレなので嫌な方はここでUターンお願いします。























先日公開された「すずめの戸締り」を
先程観てきました。

一足先に旦那が昨日観に行って来て、
私の分を今日予約してくれました。

帰ってきた旦那にどうだった?と聞いたら
「何も言わない!」と。笑

ただ「想像してた話と違った」と言っていました。


何のリサーチもせずに行ったのですが
私自身も想像してた話とは全然ちがった。

冒頭で建物の上に船があるシーンを見て
(もしかして…)と思ったけど、
やっぱり3.11の話だった。

鈴芽が4歳の頃に被災してお母さんを亡くして、
宮崎で叔母に育てられた。

私は宮城に18の頃に一人暮らしを始めて、
被災した方のお話を聞く機会が何回もあった。

旦那も当時宮城に住んでいて
少し何かがズレていたら流されていたかもしれないと。

海岸沿いの高い防波堤が出来る様を見てきた。

映画の中でも高い防波堤が出てきて、
芹澤が「綺麗な景色だね」みたいなセリフを言ってて、
鈴芽が「え…?そう…?」って言ったシーン。
セリフは曖昧だけどそんな感じだった


その場所に住んでいたからそう思うんだなって。
被災した前の景色を知らないと綺麗な場所だけど
でもそこは鈴芽にとっては変わり果てた場所で。

そこに住む、住んでた人の気持ちを想像して
心が締め付けられた。

鈴芽のように急に家族や大切な人を失った方たちが沢山いて、
その方たちの気持ちは想像以上だと思うし軽々しくは何も言えないけど。

席に入る前に貰った「新海誠本」に
この震災のことを知らない世代が3/1、半分いるって書いていて、
ああ、そっか。と思った。

震災のことは忘れてはいけない。
後世に残すべき出来事で。

震災を覚えている世代は
あの時に引き戻されるシーンが多々あって、
建物の上の船もそうだし
常世に行った時の火の海の絵は気仙沼の大火事を思い出した。

私はあの頃高校生で、
同じ東北で今起こっているなんて想像も出来なくて。

ただただ胸を痛めながらテレビを見ていた。
すごく寒い夜だった。


でも辛いままの気持ちで終わるんではなくて、
前向きな気持ちで最後を迎えられた。

小さい頃の鈴芽に今の鈴芽が話しかけるシーン。

涙が止まらなかった。

小さい鈴芽はこれから色んな事を感じながら生きていく。
その道を進んできた今の鈴芽の言葉がすごく胸に突き刺さりました。

幼いながらにもうお母さんは居ないと頭では理解してても心が認められなくて、
泣きながらお母さんを探してる幼い鈴芽の涙を見て私も涙が止まらなかった。
これを書いてる今も思い出して泣けてくる。

幼い鈴芽の不安も悲しみも
幼い子供を残して逝ってしまったお母さんの気持ちも想像してしまった。

鈴芽の実家に戻って環さんが
「お姉ちゃん、鈴芽大きくなったよ」
みたいなセリフを聞いてまた涙。

土台だけの家がまたリアルだった。

日記帳をめくっている時、
最初は楽しそうな絵日記だったけど
3.11の日付から数ページに渡って真っ黒に塗りつぶされていて、
すごくすごく悲しくなった。

でも鈴芽が幼い鈴芽と出会った時から
またたくさんの色を使った絵日記に戻っていて
なんて表現したらいいのか分からないけど、
安心したというか、救われたような気がした。


ネットを見てると被災者以外の人が震災について触れるのはどうなんだという意見を見かけた。
その人の言いたい事も分かるけど
生半可な気持ちで震災を題材になんて出来ないと思う。

真剣に考えているからこそ新海誠監督は映画という形で残そうとしたんじゃないかな。

「行ってらっしゃい」「ただいま」「おかえり」
を当たり前に言える毎日に感謝を忘れてはいけないと思った。


いつ当たり前が崩れるか分からない。
当たり前で居られることに感謝。


ダイジンを見ていてまどマギのキュウべえが被って(笑)
めっちゃやなやつー!って思ってたけどそんなんじゃなかった😭

ただ鈴芽が好きなだけだったんだよね。
鈴芽と遊びたいだけだったんだよね。

ダイジンめっちゃ可愛かった。

イスの草太の寝相が可愛くてひっくり返ってる度に笑いを我慢出来なかった(笑)

でも草太は死への恐怖を抱えながら
それを鈴芽には見せないで
最後に死にたくないと言った時にまた泣いた。






私はRADWIMPSが昔から大好きで
「君の名は。」が公開された時はRADの曲を映画館で聴くために行ったのが8割。

映画館を出る頃には新海誠監督の大ファンになっていた。

RADの音楽と洋次郎の声が映画の世界にリンクしてて、
綺麗な映像と惹き込まれるストーリー。

天気の子も映画館で見て
2作ともDVDも何回も観た。何回も泣いた。

コロナ禍になってから映画館に行くことがなかったけど、この映画だけは映画館で観たいと思った。


洋次郎は天才だと思う。
ここまで映画の世界を音楽に出来る人は他にどれだけいるんだろう。

すずめの戸締りのサウンドトラックに入ってる「TAMAKI」は、
映画を見る前と見た後では感じ方が全然違う。

映画を見る前はなんかいい曲だなとしな思ってなかった。

映画を観てからまた聞いた時、最初は環目線だと思ったけど
鈴芽の気持ちも環の気持ちもどちらも歌っているんじゃないかなと何回も聴くうちにそう感じた。


RADWIMPSに出逢えて良かった。
RADWIMPSが生きる時代に生きていられることに感謝。

幾度と無くワクワクさせて貰って
幾度と無く救われた。

洋次郎の紡ぐ言葉が好き。
RADWIMPSが奏でる音楽が好き。

音楽の幅を広げようと何回も違うアーティストを知ろうと思ったけど、
RADWIMPS以上にのめり込めるアーティストには出会えなくて。

やっぱり最後にはRADWIMPSに戻ってくる。


とりあえずまた映画館にすずめの戸締りを観に行こうと思います。
ストーリーを知った上でどんな事に気づけるか楽しみ。

映画館に行かせてくれた旦那に感謝😌