代償を支払って
しあわせが在るのだとしても
私には掴むことができない。
私には、
身に有り余りすぎて、
これ以上を求めるなんて
馬鹿げてる。
これ以上の幸いなんて有り得ないんだ。
なのにどうして、
醜く、求めてしまうんだろう。
もう、
充分。
私には、
満ち溢れすぎて、
これ以上を求めるなんて、
なんて無粋なの。
このままで、
このままで。
幸いはここにあって。
もう、それでいいじゃない。
なにも、
なんにも手に入らない私の人生に、
これ以上なんて、ない。
それなら、
それなら。
選択はたくさんある。
私には、いつも、選ぶことができて。
もういいよ。
もう、いいじゃん。
十分、選んできた。
与えられてばかりで、
私は、
何を、
与えられたと云うの。
ひとに在るからと焦がれて、
自分に何が出来るというの。
ひとの為に、
何が、出来たというの。
傲慢すぎる。
自分に嫌気が差す。
こんな醜い自分を、
誰が、
愛してくれるというの。
そんなわけないじゃんか。
いい加減こんな自分に飽き飽きする。
早く気付きなさいよ。
馬鹿だな。
