おはようございます。ゴールデンウィークの休日が平日を挟んで再会しました。
もはや読書の整理ブログと化している…あいのちのブログですが、しばらく(といっても久しぶりに)続けてみたいと思います。
今日の題材は『私は私のままで生きることにした』(ワニブックス)。
イラストレーター・作家のキム・スヒョンのベストセラーエッセイです。韓国語を全然読めないけど、絵の雰囲気だけ感じられるInstagramはこちら↓
そもそもこのエッセイ、なぜ日韓累計165万部(韓国113万部、日本52万部、2019年から3年連続で年間ベストセラー入り)も売れたんだっけ!?…たぶん、BTS(防弾少年団)のビジュアル担当、ジョングクの愛読書だったことから、ファンが殺到したのかな、というのもあるけれど、
日本と韓国は特に、真面目で、滅私奉公で、本音を我慢していて、言いたいこともまともに言えていない人が多い、言えない場面が多い…から、「言ってほしかったことを代弁してくれる」まっすぐさがウケたのかな、と推察します。
目次だけ見ても、すっと胸に入ってくるシンプルな言葉が印象的です。
Part1 自分を大切にしながら生きていくためのto do list
意地悪な相手にやさしくする必要はない
自分からみじめになってはいけない
もっと堂々と胸を張ろう
通りすがりの人たちに傷つけられないこと
人生から数字を消そう
他人の言葉に惑わされない
人を侮辱しないこと
自分に言い訳するのはやめよう
完璧な人生なんてない
普通であれば十分に幸せ
彼らにあなたを評価する資格はない
謙遜しすぎて気後れしてはいけない
自分の生き方を尊重する権利をもとう
Part2 自分らしく生きていくためのto do list
ゆるぎない自尊心をもとう
自分らしい人生って?
人生の問いを後回しにしない
当たり前だと思っていたことに疑問をぶつけよう
誰かの期待に応えようとしてはいけない
自分以外の何者かになろうとしないこと
世の中が決めた正解に屈してはいけない
見る目を養おう
自分で選択すること
自分なりの好みをもとう
本当の自分と向き合うこと
自分が輝ける場所で生きていく
Part3 不安にとらわれないためのto do list
人生のあいまいさに耐えること
問題を抱えながら生きていく方法を学ぶ
自分だけの問題だと勘違いしない
未来のことについて適当なシナリオを書かない
本当の解決策を見つけよう
過敏にならない
十分に悲しむ
しんどいときには、しんどいと言おう
不安だからと手当たり次第に必死にやらない
Part4 共に生きていくためのto do list
お互いに最低限の礼儀を示そう
すべての人に理解されようとしなくていい
お互いの境界を守ろう
寛大な個人主義者になること
日常で勝ち負けを決めない
疎まれることを恐れて、いい人になるのはやめよう
恥じる必要のないことを恥じない
誰とでも仲良くしようと、頑張らない
経年劣化と完全な破損を区別する
今の関係に最善を尽くす
ゴーサインが出たら進め!
それでも誰かといっしょにいる
Part5 よりよい世界にするためのto do list
ときにはつまらない話もする
自分を責めない
自分にやれることをやろう
我慢すべきときは我慢する
焦りは捨てよう
上手にケンカする方法を学ぼう
希望の根拠をつくろう
世の中に快く施しをする
お金には換算できない自分自身になろう
ハンガー・ゲームに参加しないこと
ときには寄り道してみよう
Part6 いい人生、そして意味のある人生のためのto do list
幸せは人生の目的じゃない
身軽に生きよう
人生にもっと多くの風景を
生活に潤いを
みんながそれぞれに幸せになる
優先順位を考えよう
過ぎ去った過去と決別する
人生に余白と失敗のための予算を確保しよう
それでも自分だけは自分を理解してあげよう
自分の幸せに関心をもつ
完璧でないものを愛する
どう生きるのかを問う
大人として生きる
…ずらりと並べた目次を見ても明らかなのは、ほとんどが「当たり前」のことを堂々と宣言している、ような内容が多いこと。「そんなの知ってるよ」「当たり前じゃん、何言っているの」という声も聞こえてきそうなくらい、どこかで誰かに聞いた、よくある言葉なのかもしれない。
でも、当たり前のことをどれだけ私たちは当たり前に実践できているだろう?
当たり前だけど、できていないこと。わかっているけど、そうはうまくはいかないこと。いろいろ察しすぎて、当たり前に手が届かないこと。そんなことをたくさん、私たちは抱えながら生きているんじゃないかなと感じます。
だから人は拗ねる。いじける。ひねくれる。反発する。そんなものできない、とバカにする。
でも、本当はもっとまっすぐに生きたい。本能は求めているのかもしれない。当たり前のことを大切にする生き方を。
だから、きっとこの本は、当たり前のことだけど言えなくて、言ってほしかったことを堂々と代弁してくれたから、ヒットしたのでしょう。
この目次を見て、今も共感するところがたくさんあります。でも、中身はもう一歩、いや、2歩か3歩くらい、深いです✨ 読んでみて、またさらにじんわり、その清らかでまっすぐなやさしい世界観を感じてもらえたらいいのかなと思います。
――私もたまに見返して、思い出そう。