発達的な問題を認めたがらない保護者への対応

 発達障がいをめぐる学校現場としての困る問題の中で、こどもの発達的な問題を認めない保護者への対応があります。ここでは、そうした保護者に対して、どのように対応していくかを説明します。

第1段階:生徒の状況を共有する段階
 まず、生徒の状況を保護者と共有しましょう。その際には、その生徒の良いところも心配なところも、全部共有することが大切です。ある保護者は、学校は子どもに問題があるときには保護者に連絡をしてくるけれど、良いところを褒めてくれることはないと、こぼしていました。発達的な問題がある生徒の場合、つい問題点ばかりを保護者に伝えがちです。でも、それでは保護者も辛くなり、学校側の話を受け入れにくくなります。ですから、良いところも問題点も、いろいろと話をしながら共有してください。保護者の立場で子どもを見ながら、子どもを可愛いと思っている保護者の気持...ちに立って共有することがポイントです。

第2段階:学校の取り組みを保護者に伝える段階
 問題点を共有できたら、そうした生徒に対して学校がどのように配慮し、フォローしようとしているのか、学校での取り組みを擬態的に伝えましょう。この段階では、保護者に要求してはいけません。発達的な問題を抱えている保護者は、子どもが小さい時から園や学校、周囲の人から注意され、保護者の躾が問題だ、と言われてきています。ですから保護者が責められた、要求されたと感じてしまうような言動は控えましょう。「お母さん、大変ですね。学校で頑張りますね」というメッセージを伝えて、学校は保護者の味方であることを伝えてください。

第3段階:学校が専門機関に相談することの同意をもらう段階
 第2段階で、学校での取り組みを伝えることができ、学校が保護者の味方だ、と感じてもらったら、次は、学校での取り組みをより良いものにしていくために、学校が専門家に相談することへの保護者の同意をもらってください。スクールカウンセラーや教育委員会の相談窓口に相談したい、というのが適当でしょう。その際に、保護者にも相談に行くように求めないでください。保護者が専門家に相談に行くことは、発達的な問題を突きつけられる可能性があるわけですから、とても勇気がいることです。なので、この段階では、生徒へのより良い対応のため、学校が専門家に相談に行き、専門家ら助言を受けることの同意を得ることのみにしてください。