ちょっとブレイク 人の繋がり思い遣り「江戸しぐさ」@「むすびーな」さん | みーさんの こころむすび ものむすび ~心包み、もの包み~ 風呂敷って素敵!

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いにしえの昔より、「包む」「結ぶ」ことでお品や大切な想いを繋いできた風呂敷。
一枚の布の中が姿を変え、バッグ、ラッピング、インテリア、アート、そして命を繋ぐ防災にも役立つ素晴らしさ、
楽しさ‥大好きな風呂敷の世界を少しづつお伝えさせて頂きます♪

皆様
お健やかでいらっしゃいますか?

本日もお訪ね お目通し
いいね!のお心
ありがとうございます。

先日
素敵なお講座へ伺いました。

「江戸しぐさに学ぶコミュニケーション」

かなり以前 公共の乗り物車中で
拝見した広告で「江戸しぐさ」を拝見

素敵だな‥と興味をもったまま
触れることなく月日が経ちましたが

素敵なお講座で巡り逢うことができました。

主催は「むすびーな」さん(^-^)



違う個性を持った人と人とをむすぶ、想いをむすぶ、
文化をむすぶ、
"自分らしくいれる tea time「むすびーな」"さん。

2018年3月に一周年を迎えられたとのこと。
おめでとうございます。

毎回テーマを決められて
楽しく興味深い内容で会を催されていらっしゃる
「むすびーな」さん。

古墳を歩かれたり
アートの世界のご紹介をされたり
楽しいワークショップも✨

ふわり優しい温かな雰囲気を
感じます。

今回私は始めて参加を‥
「江戸しぐさ」は
以前広告で見かけて気になっていたこともあり

稲城にお住まいの風呂敷のお仲間
直美さんが参加されるお話を伺い
ご一緒させていただきました。

今回の講師の先生は
NPO「江戸しぐさ」でご活躍されていらっしゃる
鶴見泉先生。

しっとりとした麗しい先生で
お話もお姿も素敵です。

鶴見先生 むすびーなさんのご挨拶から始まり
和やか雰囲気のなかで始まりました。

鶴見先生
笑顔で楽しくお伝えくださいます。

「江戸しぐさ」の「しぐさ」は
「思草」と表すこと

「しぐさ」というと身ぶりだけのような気もしますが
「しぐさ」は考え方に基づき生まれるもの。

身ぶりも含め考え方 生き方 哲学なのだそう。

「江戸しぐさ」の名付け親は
芝三光(しばさんこう)さん

江戸講 最後の講師の方で
鶴見先生は芝三光さんに師事された
越川禮子さんに学ばれた方でいらっしゃいます。

徳川家康が都市を整備させるためにつれてきたのは
「武士」ではなく
近江 伊勢 三河など上方(大阪)の商人達

高飛車な物言いをする「武士」とは違い

「商人」は人情に長け 商いを潤滑に進める基本として
お互いうまく付き合う手段を知っていることを
家康が気づいていたからだそう。

家康、さすが大権現様です。

そのおかげでトラブルも少なく
順調に江戸のライフラインが整備され
人口100万人の大都市になった江戸

江戸には全国各地から多くの人達が集まる
イコール
異なる考え方や習慣を持つ人々が
人口密度の高い都市に暮らすことになり
お互いの意思疏通も大変だったそう‥

それぞれが各々に行動してはまとまらず
トラブルも起きやすいということで

異文化の人々が共生するためには‥

円滑な人間関係を築くため
お互いが争わず心地よく過ごすため
「平和」でいるためにはどうしたらよいのか‥と
知恵を絞り

平和な暮らしや
町の繁栄と平和な治安を守るため
町の自治を考える「講」のようなものをまとめる

町方のリーダー(町衆)たちが
自分達から率先して行った「行動哲学」が「江戸しぐさ」

人との繋がりを考えるとき
一番大切な心「思い遣り」や「気配り」「気働き」など

特別なことではない
祖父母や親の代から教えられてきた伝承文化が
「江戸しぐさ」として昇華したものとのお話でした。

特に「商人」は
先生のお言葉によると「紳士中の紳士」

商売は信用 信頼を築くことが一番大切。

そのために培われた
丁寧な言葉遣いや
めつき 表情 身のこなしなど
粋でスマートで素晴らしかった‥

そのリーダーたちの生活信条から
どのようなときでも瞬時に出てくるアクション
実践哲学

お話の中での例えで

男性は居間に上がる入り口すぐには草履は脱がない
なぜならば
女性は着物の裾が開きにくく
大股で上がり口(かまち)に足を乗せることが
大変だから
あとから来る女性のためを思って瞬時にそうできる‥

スマートですね~

鶴見先生のお話のあとは実践

雨の日に
狭い路地で人とすれ違う時には‥



電車の中でご老人や人が乗ってきたときの
座席の譲りかたは‥


普段心がけていらっしゃる皆様は 
「江戸しぐさ」をスムーズに実践

暮らしの中で
相手を思い遣りながらの行為は
「江戸しぐさ」を実践していることに‥

鶴見先生は「江戸しぐさ」の素晴らしさを
楽しく分かりやすくお話しくださいました。



そういえば‥
若い頃勤めていた某金融機関では
「後工程はお客様」という言葉がありました。

後の人のために書類や小物を
使いやすく置く 共有スペースの机などをきれいにする‥

特別なことではないのです。
人を思えば当たり前のことですね。

「江戸っ子」も素敵な人たちのことなのですね。

人を肩書きで判断せず
ご先祖様を大切にし
相手の時間を無駄にせず
心に余裕がある‥

「いき」ですな~✴

世辞の本当の意味も知りました。

「江戸しぐさ」の本質は
「粋」と「野暮」とも。

時泥棒をしない(人の時間を考える 約束は破らない)

見てわかることは言わない(状況をわきまえる)

結界覚え(人の領分を犯さない 立場をわきまえる)

人のしぐさを見て決めよ(噂などを信じず自身で判断できるよう 
           自分の目や感覚を養う)

そして‥とても大切な「尊異論」

先生が「江戸しぐさ」の真骨頂と
お話しされていらっしゃいますがまさに。

人は違って当たり前
小数意見にも耳を傾ける

人格のある御棚の旦那衆(町方衆)は
番頭 出稚 小僧の意見にも
耳を傾けたといわれているそう。

他人を尊重する
相手の気持ちを思いやる

円滑な人間関係の原点といえるのではないかと
思います。

驚いたのは「江戸の商家の子育て」

後継者を育てるために
「自立」=「危機管理能力」(自分で判断する力)を
養うことも含め

段階的にその年頃に必要と思われることを
徹底的に教え込む 与える‥

全て親がやって見せる
手本を見せる

「親の背中を見て子は育つ」ということなのでしょう。

三つ心 六つ躾 九つ言葉 十二文 十五理
これらはかなり厳しいように思われますが

将来のことを考えれば
子供のためでもあるのですね。

例えば子供が
「熱いものを熱い 危ないと気づいた」

それは自身の判断で危険判断ができたということで
お赤飯でお祝いをした家もあると伺いました。

「自分で判断する」
普段は当たり前のように考えていました。

「江戸しぐさ」‥
人としていきる当たり前のこと
特別なことではないのですね。

親や祖父母から教えてもらった大切なこと

人に対する尊敬の気持ち
思い遣る心を常に持っているならば
とっさの時にも行動に出せるはず‥

「むすびーな」さんが今回主催された
「江戸しぐさ」のお講座

あらためて日本の素晴らしさ
江戸の粋を感じるとともに
我が身を恥ずかしながら振り返っています。

お話を伺って
やはり大切なことは時を経てもかわらず
受け継がれている

受け継がれ伝えられるべき大切なことだと
強く思います。

素敵な機会をくださった「むすびーな」さんの皆様と
講座を教えてくださった直美さん

鶴見先生
ご一緒させていただいた皆様に

心より御礼を申し上げます。
ありがとうございます。

相手に対する思い遣り
それはふろしき包みも同じです。

傷や埃から守り
大切にお渡しできるように運ぶ

包むお品やお相手に対する思い遣りです。

人を傷つけるのも人だけれど
癒し助けるのも人

少しでも心がけたいことだと
あらためて胸に思っています。

「江戸しぐさ」
素敵な心持ち 行動です。

ではまた
ごきげんよう~♪

「むすびーな」さんへのお問い合わせ

「江戸しぐさ」



「江戸の繁盛しぐさ」
日経ビジネス文庫 越川禮子著