9月7日
民事裁判で、表面上、裁判所からの和解案を受け入れるカタチで裁判を終わりにしてきました。
裁判官が読み上げる前に、加害者からの謝罪、私からの話が行われました。
裁判官や加害者本人に
・和解案に納得がいって応じた訳ではない
・民事で争っても、加害者本人に、私や息子の気持ちは何も届かない辛さ
・加害者側からの反論の内容が届く度に、〝あの日〟に引き戻される辛さ
・加害者側からの反論で、息子が何度も何度も殺され続ける感覚に陥る辛さ
これを前置きで、伝えた上で…加害者本人に…
〝これから遅かれ早かれ免許を取りハンドルも握るでしょう。私はそれで構わないと思います。その時に、何に気をつけなきゃいけないとか、運転する時の心構えだったりとか、今回の事故があったからこそ、あなたは、人一倍、注意をしなきゃいけない部分がわかるはず!その心構えを、自分だけが気をつけるのではなく、あなたの家族や友達とか、周りの人にどんどん発信する人になってもらいたい。そうする事で、息子の命は救われます。息子は、周りに敵を作る人間ではなく、自分をイジられキャラにしてでも、周りに笑っててもらいたいと願う子です。だから、これから前を向いて歩く為にもこの裁判を終わりにするので、あなたはあなたで、前を向いてもらいたい。お願いです…息子の為にも、発信する側の人間になって、少しでも多くの命が守られる世の中になるように生きてください。きっとこれは、息子からの願いです。〟
そう告げ、互いの話は終わり、和解案の読み上げ後に閉廷した。
閉廷後、部屋から出たすぐのフロアで、加害者側の親族の方にも、加害者に伝えた言葉をそのまま伝え、息子がどんな子だったのかを話したり、私が今どう物事を決めているか(息子は、私が悩むと決まって〝お母さんが笑顔で過ごせる方を選んだらいい〟と、言ってくれてました)を伝えた。
きっと、今日で終わりにした事は、多かれ少なかれ後悔するかもしれない気持ちも伝えた
色々話し、私の伝えたい事を真摯に受け止めてくれている感じだったので、刑事裁判の終わりに罵った事を謝った上で…
〝あなたも辛い想いしたよね…。私もあの子の為に前を向いて歩くから、あなたも前を向いたらいい。あなたはまだ若いし、なんぼでもやり直しがきくんだから、精一杯生きなさいね〟
と、気付いたら、加害者本人をハグして、頭ポンポン撫で撫でしてた私
自分の言動にも驚いたけど…
なんだろ…
加害者を抱きしめた時…息子をハグしているような感覚になってた
息子と似た体格だったのもあるけど…
それだけじゃない気もする…
凄く不思議な感覚だったけど、ハッキリと息子を腕の中に感じて、思わず涙が溢れ出た
息子の墓参りは、刑事裁判終了後に承諾していたのだけど、今後も引き続き墓参りをさせて欲しいと言われ、承諾した。
息子の好物を教え、可能であれば供えてあげて欲しいと伝えた。
加害者側は、驚いていたが、
息子は、周りに敵を作らないタイプの温和な性格だから、供物に喜ぶと思いますと、笑顔で伝えた。
罪を憎んで人を憎まず
まず、相手を許す
1日経った今、後悔はない
今日は、寺に行き、お彼岸の塔婆の申込みに行き
昨日の私の決断を話した。
住職も泣きそうになるから、私まで泣きそうになってしまった
閉廷後、加害者本人から香典を受け取ったので、香典の使い道として、息子の供養に関する事に使いたい事を住職に伝えたら、本来は檀家以外の塔婆はお受けできないところ、今回特別に受けてくださいました。
これで良かったのか…と、悩むところだけど、貰った香典をどうすればいいかわからないから、これで良かったと思う事にします。