おじいちゃんは言ってた この歳になっても

人とわかりあうことは とても難しいと

おじいちゃんはこぼした この歳になっても

人と別れることは とても怖いと


椅子に深く腰掛けて 遠くを眺める

目の奧で揺れる寂しさは おじいちゃんだけのもの


でも僕にもわかるよ 少しだけなら

僕もいつかそのくらい 深く誰かを愛したい

あなたが 一途におばあちゃんを愛したように


お父さんは言ってた 男の子はね

どんなことがあっても 女の子を守るのさ

それからこう続けた お父さんがね

いない時はおまえが お母さんを守るんだと


声を荒げたりせず 決して理屈は並べず

静かな湖のように 姿で教えた


いま僕にもわかるよ 少しだけなら

大事に想うことと 大事にすることは違うと

あなたが 静かに僕らを愛してくれたから


親子にしましても 男女にしましても

愛とは共に素晴らしい 記憶を残すことなのかもね


そんな記憶なんて 私にはないと

ゆうのであれば今から 描いてみませんか


ただまっさらな明日に 希望の絵の具をのせて



→Apua Timez 優しい記憶~evalastingⅡ~