愛しいわが子たち | 不倫からの

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大好きな彼が既婚者だったなんて

私たちが引っ越しを終え新居での生活リズムが整い始めた頃

ポツポツと新しい人たちが引っ越しをしてきた。

 

同じように子育て世代の方たちもいた。

 

母親の年齢はみな違うものの、同じ子育て中ということもあり

すぐに意気投合。

ご近所さんから、ママ友になった。

 

日中は、それぞれの家の庭で遊ばせたり

お昼を持って、大きな公園へ足をのばしたり。

 

育児の悩みを相談しあったり、先輩ママからアドバイスをもらったり。

幼稚園はどこがいいとか、小学校はどこがいいとか。

すでに小学校受験をされた先輩ママからのお話はとても大変そうで

うちは普通に公立でいいかな、、と思ったり。

 

 

 

そんな中で3人目の子を出産した。

 

男の子だった。

 

昔、「だんご3兄弟」って流行ったな~なんて思ってたら

彼も全く同じことを思ったようで

「我が家のだんご3兄弟の完成だね!」と

三男の誕生をとても喜んでくれた。

 

 

3人目の育児は、とても楽だった。

上2人の時と同じシッターさんだったので、私が何も言わずとも

てきぱきと家事育児をこなしてくれた。

それに加え、ご近所のママ友もたくさん助けてくれた。

上2人をお庭で一緒に遊ばせてくれたり、買い物に行くときには

「何かあればついでに買ってくるよ」と声をかけてくれたり。

 

 

そして、3人目の誕生を機に、車を大きいものに買い替えた。

けれど、チャイルドシートが3つ。

「なんだか、狭いね~」と彼と笑った。

 

 

彼は仕事から帰ってくると、夕食もそこそこに子どもたちとの時間を楽しんだ。

三男を乗せたラックを自分の隣におき、からまってくる長男、次男とじゃれあった。

この時間が1番楽しい、と言った。

自分の周りに、チビがごろごろいるのが、すごく楽しいと。

 

時には、「今日はママと遊ぶから、お前たちとは遊べないからな~」と長男、次男に言って

私を抱き上げたりした。

拗ねて泣きべそをかく姿がかわいくて、ついやってしまうと言って。

ご所望のかわいい拗ねた泣き顔を見ると

「冗談だよ~。はい、おいで。遊ぼう!」と、いつもより激しくじゃれてくる長男、次男と遊んだ。

 

 

子どもたちが寝た後は、その寝顔を見ながら夫婦の会話が弾んだ。

こういう風に育って欲しい、習い事はあれもこれもさせたい、、

 

彼は、バスケとスイミングとそろばんを習わせたいと言った。

私は、テニスとピアノとお習字を習わせたいと言った。

夜な夜な、お互いのプレゼンは続いた。

まだ先の話の話だね、気が早いね、と笑っては

毎晩同じように子どもたちの将来について語った。

 

子どもたちの将来に思いを馳せる。

健康ですくすく育ってくれたらいい。

どこの幼稚園でも、どこの大学でも、どんな仕事に就いても、

本人が幸せならいい。

ただ、彼の様に、思いやりのある優しい人になってくれたら

父親似の、大切な人を守れる人になってくれたら

それだけで十分。

どうかどうか、息子たちが

彼のような男性になってくれますように。

 

私の本当の願いは、それだけ。