第5500号 脱輪・・・
暖かい日差しに誘われるように外に出ると・・・「またかア~」。
田んぼと、田んぼを埋め立てた駐車場に挟まれた道路。側溝に輪っかを落として傾いている車=写真=。
道路幅は3mくらいか。もともとはガタガタ道だったが舗装されてからもう、長い。
かつては車なんか地元の百姓のものなどに限られていたが、混む幹線道路の抜け道として知れ渡り、特に朝方は車が頻繁。昼間も多い。
軽四同士ならぎりぎりすれ違えるが、普通車やトラックなどはすれ違えない。
道路の両側に側溝があり、『脱輪』させる車が後を絶たない。
さて・・・問題の車。どうするのかなア~。しばらくしたら、歩いて来た女性が「すみません。車、落としちゃって・・・」。
放っておくわけにはいかない。「今、行きます」。左前輪が側溝にごっそりはまっている。
車の中には、幼い女の子。窓越しに手を振ると、ニコニコ。かわいい。元気で何より。
女性は、若いママ。「前から車が来たのであわててしまって・・・」。
現場の様子を見て・・・「コンクリートブロックをかませれば上がるね」と僕。
家にはコンクリートブロックはある。自分の車で運んで来れる。しかし、安請け合いして車に傷をつけてしまったら・・・。
選択肢は3つー❶女性の加入する保険でロードサービスを呼ぶ❷僕が加入しているJAF
を呼ぶ(女性は加入していないと言う)
いよいよ❸コンクリートブロックをかませてバックさせるなどして上げるー
まず、❶を選択・・・女性が保険会社にケータイで電話すると・・・「30、40分で行ける」と言われた。
「それくらいなら、妥当だね」と僕。結局は・・・❶の選択で無事、解決。
「でも、あなたも子どもさんもけがはなし。対向車とぶつかりでもしたらやっかいだった。これだけで済んで良かったね」と、僕。
ーー結局、僕は何もしなかった。ただ、ロードサービスに伝える場所を教えてあげただけ。
そして夜、女性が「お世話になりました」とお菓子を持って来てくれた・・・お菓子云々は別として・・・
現場にいてあげたのが・・・安心だったのかなア~・・・「何かいいことをしたのかな」と気分が良かったーー
ーーちなみに、次から次にやって来る車は、通れないと分かると即、バックして去って行った。
『心配』して様子を見に来る人は1人もいなかった。忙しくて・・・だろうなーー