空と海のこんぺいとうドロップ
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過ち

きっと

あんなに幸せだった日はなかった
優しくって小さなあなたの声
すぐ側に感じるぬくもりに溶けてしまいそうで
心がはちきれそうだった

叶わない恋
…わかっていた
動けない縮まらないこの距離で
あなたの後ろ姿すら見えなくて
立ちはだかる壁は越えられないと
それもわかっていた
わかっていたのに

壁を必死で叩き続けたのはあたし
壁を壊したのはあなた

壊す引き金になったのはなに?と聞かれれば
もちろん結局あたしだけれど

間違いだったの
あなたはどんな気持ちで壁を壊したの?
あなたを必死で追いかけるあたしを可哀想に思ったの?

少しだけでもあたしの事を想ってくれたと思いたかった
でもそれは、この恋が始まった瞬間からありえない望みであって…

あなたは優しい人
ひたすらに

こんなに自分を想ってくれているのだから
邪険にはできない
こんなに好いてくれるのだから、自分のしてあげられる事位は

なんて考えてくれるあたたかな人
その優しさは罪だよ

そのあたたかさも優しさもすべて、もらうべきはあたしではなくあの人

なのにあたしの為
あたしなんかの為に、その優しさをわけてくれて
そしてあなたは大きい過ちを犯した


そうさせてしまったのはあたし
すべてあたしのせい

何もかも、悪いのはあたしなんだよ

道

動けずにいる現実に足をつまずかせながらも、必死に進もうとしていた
あたしを大切に思ってくれる友達の優しく厳しい言葉ですらはねのけて

誰も暴走した心を止められなかった
道なき道をむりやり進んだ先には光なのか闇なのか
わからないの
宙ぶらりんなあなたの態度は肯定も否定もしなくって
あたしはあなたの心の隙間にでも留まりたくて想いをぶつけ続けた

そんなあたしをあなたはやっぱり拒みはしなかった

あなたと二人の時を過ごす度、募る想いは膨れ上がって
もっと会いたい、会いたい、
そればかり望んでわがままを言っては心底後悔する

このままじゃあなたに嫌われてしまう…

そぅ怯えては
ブレーキの効かない心がまたすぐさま
会うことを望んでいるの


こんな悪循環の中で、
あたしとあなたの距離が少しだけ縮まった
大前提である“彼女が好き”
この事は変わらぬままの状態で


縮まった距離は体だけのもので、あたしはあなたに愛してはもらえない
あなたの心は彼女でいっぱいのまま

ただ、あの日だけは
一瞬だけでもあたしを見てくれたような気がした
あなたはただただ
優しかった

あたしはただ幸せに、
あなたの腕に包まれた

惑い

今
自分自身どうしたらいいのかわからなくなっている

あなたは偽りの運命の人とさよならした

あなたは大切なあの人さえ居れば何もいらないの
2人を阻む壁が1つなくなった
それでもあなたと彼女の禁じられた関係には変わりないけれど


どうしたらいいの
あたしの想いは
あなたと彼女が想い合う程に色濃くなっていくような感覚を覚えたの

あなたが彼女の事をどんなに愛しているかって十分すぎる位
理解しているつもりで

なのに
あたしは叶う事もない恋を諦めきれず抱えたままで
膨らんだ想いは心の中でどんどん重さを増した

その苦しさに耐えられなかった
自分の中に留めておく事すらできずにあなたへ告げた


あなたは優しかった
心がかたかた震えるのを感じた
あなたはあたしを拒否しなかった
曖昧な答えはあたしの心を揺さぶる
だけど変わらないひとつ
たったひとつ
彼女が好きで大切なのだとあなたは言う

わかってる
わかってるの

なのに
あたしはそれでもかまわないと思ってしまったの

いけないことだ
汚いことだ
結局誰もが傷付くことだとわかってる

わかってたでしょう?

…それでも受け入れてほしかった
気付けば手を伸ばしていた
あなたがはっきりとこの手をはらいのけてくれたのなら、あたしの恋はどこか道の途中でぷっつり途切れたかもしれない…
ゴールもない道の途中で。


だけどそうなっていたらあたし
きっとすごく すごく
泣いただろう

過去をみつめて
今を悔やんで
未来に目をつぶって
叶わぬ恋に
届かぬ想いに
ただ ただ 泣いたんだろう


その事を考えたなら
今あたしは幸せ?
不幸せ?

今幸せでもあとでその何十倍も泣く事になるんだろうね
やっぱりどこかで気付いている結末
今にすがって気付かないふりを通した

苦しい恋なのに諦められないのは
まだどこかで空気のような可能性を期待していたからなのかな?
霞のような形ない希望をにぎりしめようとして。


あなたが好き
あなたさえいれば何も望まない
世界で1番あなたを好きだと言い切れるの


だけどあなたがそう想い見つめる相手はたった1人
想うあの人


あたしもあなたも
たぶん同じような気持ちを抱いて、それでも相手を深く想っていて
その矢印はバラバラの方向を指しているけれど
苦しい気持ちは同じ

苦しいけれど
そばに居られる瞬間の幸せを考えると、それ以上に代えられないと思っている

後悔したくないと

いつ終わるかわからない保障のない人生だもの

辛いけど一緒に居たいんだ
愛しいから

この気持ちもきっと同じ

もっと早く出会えていたならって誰しも思う時はあるでしょう
けれどそんな事は叶わぬ夢のお話で
どんなに運命を嘆いたって変えられなくって。

動けずにいる現実に心は痛むよ
痛いよ 痛いよって
どんなに泣いたって変化なんてあるはずないのに

こんな涙じゃ何1つ変わらない事わかってるのに
それなのになぜか突然涙が溢れる

枯れてた涙が
報われない想いと叫びと混ざり合い溢れ始めたのかなあ