勇気爆発バーンブレイバーン
【評価】82点
ストーリー:★★
キャラ:★★★
作画:★★★★
おすすめ:★★★★★
判定:良アニメ
【1話が超神回それが全て】
Cygamesとロボアニメの名匠大張正己監督がタッグを組んだオリジナルアニメ。
「また時代遅れのロボアニメか…しかも"勇気爆発"って子供向け?売れるわけないやろ…」
そんな思いで第1話を視聴した結果…
いや…ぶったまげました!!
第1話の時点では今期圧倒的な話題を搔っ攫う。
一体どんなアニメになるんだろうという期待を持って以降の視聴に臨んだが、終わってみれば勢いだけのアニメだったかも?w
だが、それも良し!!と思わせる部分もあったので一先ず良作評価で。
以下ネタバレ。もしまだ未視聴な人は、まずは第1話を見てからよろしく。
まず、1話序盤の10分は自衛隊や米海兵部隊ら世界各国の軍の合同演習から始まる。
ロボ兵器も非現実的なスーパーロボットというより、リアル志向の強いデザイン。
"勇気爆発"とかいうタイトルはどこへやら、硬派な大人向け軍事アニメに「おっ」と思わせ、また内容も結構面白そうだったので視聴確定することに。
ところが突如、宇宙から正体不明の機械兵器が襲来。
次々に虐殺される人間たち。ハワイに集結していた各国の軍も壊滅寸前。
…そんなところで上空から謎のロボットが登場!?
「バーンバンババン!バーババババン!ブレイバーン!!!」夕方アニメのオープニング曲とともに宇宙兵器を迎撃する謎のロボット、ブレイバーン!
さっきまでリアル志向の軍事作品と思っていたが、ブレイバーンはどう見ても平成初期の子供向けロボットアニメのデザインだ。
なんだこれは!!!
そんなトンでもない第1話だった。
起承転結が詰まった1話であるが「転」の部分が強烈すぎる。
痛快な曲とともに敵をなぎ倒すブレイバーンに爆笑するとともにガッツポーズしてしまった。
アニメを見てこんな興奮したのは大人になってから初めてである。
視聴者の誰も内容を知らないオリジナルアニメ、情報をオンエア終了までひた隠しにした制作陣の作戦勝ちだ。
初期のキービジュアルは、ブレイバーンの姿はなく、日本人と外国人(イサミとスミス)男性2名がヘルメットを抱えて神妙な顔をしている絵面だった。
まさか90年代のスーパーロボットが出てくるなんて誰も想像出来ないって。
SNSで絶対バズることを確信してなければ出来ないリスキーな戦略だろう。
見事にそれがハマったわけで、第1話の評価としては100点満点を与えて良い。
さて、2話以降についてだが…
なんか本作をレビューするにあたり、1話の感想を語ってしまうと、それ以降のことを語る気が失せてしまうよね。あまりに第1話が全ての作品みたいなものだから。
バズった勢いのまま誤魔化してたけど2話以降は中弛み感は正直感じた。
また、敵兵器デスドライヴズが急に喋るようになりそれらが割と電波系だったこと、人類絶滅の危機にほぼほぼ瀕してるのにキャラがいまいち楽観的だったこと等、他作品だったらネガティブ評価の対象になってたことが結構あった。
ブレイバーンの正体など見所もあるにはあったけどね。
まあ、そういうのも「オリジナルアニメあるある」だ。
人気原作有りの作品とは違い、約束されたシナリオなど存在しない。
これで終始重厚なシナリオが用意されてたような作品だったとしたら、それこそロボアニメ史上最高傑作、もしくは歴史に残るような大作として後世に残ったかもしれない。
しかし監督が最初にやりたいと思ったことをやりきった作品であるのも確か。
個人的にはいつものCygamesアニメらしくて良かったんじゃない?と思う。
昨今『ゾンビランドサガ』『アキバ冥途戦争』など数々の変化球を投げてきたサイゲ作品の中でも、今作の曲がり具合は過去最高だった。
出オチと言えば出オチなのかもしれないが、これほど満足感のある出オチをしてくれたら絶賛するしかないっしょ!
オリアニアニメ大好きな自分は、今後もこういった挑戦的な作品が誕生してくれるこを心底望んでいる。