薬屋のひとりごと

 

【評価】89点

ストーリー:★★★★
キャラ:★★★★
作画:★★★★★
おすすめ:★★★★★

判定:良アニメ

 

【男子も視聴可な乙女向けなろう】

女性向けなろう最終兵器。

初見ですが、いやあ~、話題作なだけあって面白かったです。

「主人公が有能女子でイケメン男子も出てくるよ!」と聞くと何となく男子禁制みたいに感じるかもだけど、この作品は男が視ても全然違和感ないです。

可愛らしい女性キャラが多数登場するし、男キャラも「きっしょ」みたいな野郎は出てきません。

本作に限ったことではないですが男女隔てなく楽しめるアニメはやっぱり強いなと感じました。

 

まず、主役の猫猫(マオマオ)のキャラクター性に惹かれます。

見た目はソバカス顔でやや地味だけど、知的で好奇心旺盛な性格、そして毒好きのマッドサイエンティスト(!?)という、よくあるただ可愛いだけのヒロインでない点が好印象でした。

本当は美少女なのに敢えて自分でソバカスを書いて地味顔を粧してる設定も良い。

まさにこれが女性主人公において最新にして最強のトレンドなのでしょう。

演じるのは悠木碧さん。適役どころではなく、この人しかいないっしょという感じでした。

 

そんな猫猫にメロメロな壬氏さまもイイ味出してるんです。

少女漫画にありがちなパーフェクトイケメンでなく割と天然で、猫猫の奇行に度々振り回さる憎めないイケメンでした。

宦官を装っていますが、本当は未だ男であるのは序盤から明らか…なんですが、猫猫には最後まで宦官と認識され、自身が恋愛対象にされてるとは微塵も感じてない2人の関係性が面白かったです。

壬氏の正体(真の身分)については最終回まで明かされることはありませんでしたが、ちゃんと視聴していればおおよその察しは付きますよね。

本作はそういった視聴してれば大体予想は付くけれど、なかなか明確に提示しない設定が多々見受けられて、少しモヤモヤさせられることも多かったです。

 

あらすじについて、猫猫が後宮で働くことになった要因が、人さらいに拉致られて売られた先が後宮だった…ってのはかなり強引とは感じましたね。

なんで売却先が後宮なんだとか、後に再登場する身内の面々が大して心配してなかったように映ったのも違和感でしたし、そもそも普通は悪党に拉致された時点でバッドエンドだと思われるのに、当たり前のように綺麗な体のままでいられるのは都合が良すぎる…

まぁ、お話で気になった部分はそのくらいかな…?

そもそも原作なろう小説ですし、そこまで気に留めることでもないかもしれません。

 

好きなエピソードは序盤のリファ妃との話、第4話ですかね。

リファ様は第1話で敵勢力として登場したせいか当初悪女に映っておりましたが、赤子を失った絶望と病気で、生死を彷徨った彼女を猫猫が必死に看病した結果、2人の間に絆が生まれたのが感動しました。

あとリファ妃勢力の侍女たち、猫猫のこと散々虐めてたくせに一発殴っただけでクソ雑魚ナメクジ化したのは草。この辺良くも悪くもなろうです。

あとは2クール目の19話、今まで小出しにされた事件の数々がひとつに繋がり、大事件が引き起こされるという作品における最重要回だったのではないでしょうか。

猫猫がいつもに増して主人公しており非常に見応えがある回だったと思います。

 

そして、終盤のキーワードは「ミスリード」ですかね。

中盤から登場して憎まれポジションとして描かれていた人物が実は…おっとネタバレ!w

黒幕があいつじゃないとすると、やっぱ途中で登場しても今のところ目立った活躍の機会がないあの…!?

う~っ!続きが気になります!

漫画版も有るようなのでネタバレ読みたい気持ちもありますが、ここは耐えて来年オンエア予定の2期を待ちます!!

 

締めに入りますが、本当に丁寧に作られた超良作でした。

作画も一度の崩れなく終始安定しており、ここまで力を入れたアニメ化してくれたら文句の付けようがありません。

ぶっちゃけて言えば「神アニメ」判定しても良いと思うのですが、続編の期待を込めて一歩手前に留めておきます。

3期、4期と続いていきそうなので来年2期のレビューをするかは未定ですがね。

まぁ、いずれにしろ、いつの日かシリーズ完結後のレビューを書くとしたらおそらく神アニメ認定すると思います。そのくらいオススメの作品。