BanG Dream!(公式サイト)

 

 

【評価】74点

ストーリー:★★★
キャラ:★★★★
作画:★
おすすめ:★★★

判定:並アニメ

 

【アニメ感想リバイバル其の一】

新型コロナ感染によるアニメ自粛期間につき過去アニメで個別にレビューしてない作品の感想を。

まずは2017年1月~4月にかけて放送されたバンドリ1期から。

 

以後制作の2~3期と異なり、1期は作画から全てブシロード主導で制作された。

結果として様々な部分において負の遺産を残してしまったのだが、今にして思えばこのトロけた作画も趣がある気がしなくもない。(?)

 

悪名高い第3話の長すぎるキラキラ星など、当時はネットの評判も散々なものだったが、個人的にはむしろ当時から可能性は感じており色々と勿体ない作品という印象が強い作品だった。

内容の面白さは当時人気だったラブライブと大差はないし、単純なアイドル物ではなくガールズバンドという音楽プロジェクトへの試みは、オタク文化に新たな境地を開拓するパイオニア的存在となる実力は十分にあったはず。

 

しかしながら、当時アニメまとめサイトの本作への記事が不当なくらいボロクソに取り上げられたのが非常に辛いところだった。

前述した稚拙な作画や、狂気溢れる主人公の行動(今ならそれでこそ香澄と捉えるが)は確かにネタになってしかるべきだったのかもしれないが、既存アイドルアニメファンからの反感情なども相まって、悪い部分を大袈裟にまとめられた感は絶対あったと今でも感じている。

まとめサイト管理人としては、そういう記事にした方がアクセス数が稼げるだろうという心情は理解できるが。

 

余談になるが、同クールにおいては"けものフレンズ"が今風に言えば圧倒的にバズっていた。
あれこそ低予算でまったく期待されていなかった作品なのにネットのクチコミなど、あらゆる偶然が重なって大ヒットアニメと変貌を遂げた。

あるいは別の偶然があればバンドリの方がブレイクしていた未来もあったのかもしれないが現実は非情だった。

それでも当時あれだけネット上で大バッシングを受けながら、今現在10代を中心にこれだけ人気が広まったバンドリシリーズは、ひとえにブシロード社員と"ガールズバンドパーティ"を制作したCraft Eggさんの努力のたまものであると思う。

逆に2期以降誰も話題にしなくなった"けもフレ"の現状と対比しても面白い。


さて1期の感想に戻ると、2期以降と比べて良かったのは、ライブシーンの歌声にCD音源を使用せずにアニメ用に収録させた点である。

まだバンドを始めたばかりの女の子らしくあえて素人っぽい歌声で声優さんに歌わせたのはリアリティがあって1期ならではだなぁと感じる。

まぁ、アンチからしてみたら、そのシーンだけ切り取って「ヘタwww」ってネタにされたのが腹立たしいもので、やはりリアリティの追求も一長一短。とりあえず1期挿入歌の「前ヘススメ」は今でもポピパの好きな曲のひとつである。

 

レビューをまとめると、なんだかんだPoppin'Partyの物語は1期に詰まってた。

アニメ2期およびガルパのストーリーで、メンバーの葛藤が描かれたりするもののそれらはあくまで続編であり、メンバー結成~主人公の危機まで描いたポピパの本当の意味でのメインストーリーは1期に凝縮されている。

ガルパからバンドリ知った若いファンもポピパ推しなら1期の視聴は必須であろう。

そしてポピパ以外のバンドのメインストーリーもアニメで是非みたい。

Roseliaは21年の劇場版で制作決定したので、続けてパスパレ他も是非!と言いたいところだが、アニメプロジェクトは素人の想像以上に時間がかかるようなので望みは薄いか。無念。