28(水) | 月と日の門外

28(水)

十一夜(10)、晴れ。色々と気力失せる。120、74、76、904。


午後、思い出したので記す。

私が東京へ戻ってから、4月で丸6年になる。

戻った東京で最初に感じたのは、電車に乗ったときに気づいた、車内のP臭が劇的に減ったこと、人の背丈が全般的に小さくなったこと、という二点だった。

P臭というのは私及び元同僚が職場で符牒として用いたもので、Pは英語のperiodontalである。つまり、一言で言えばいわゆる歯周疾患のための不快な口臭のことである。

これが減少したと感じたのは私の嗅覚が加齢と共に衰えたことだけのみならず、口腔内衛生について啓蒙されたことは間違いない。全身体的健康から考え、非常に喜ばしいことである。

さて、次なる短躯化についてであるが、これは若年世代に顕著に現れていると感じられる。中高生の男女押しなべて、私の視線よりも彼らの頭頂部が下にあることが非常に多い。勿論例外がないわけではなく、背の高い生徒たちもいるが、そのほとんどは運動部員と思しきいでたちや荷物で、特別な鍛錬をしていることが明らかである。全体的に平均的に、男女とも若年世代は私よりも背が低い。私の身長は凡そ160センチメートル、若い頃とは違い、今ではかかとの高い靴もはかないので、彼らはそれ以下の背丈ということになる。

これはなぜか。

なぜかということについては、別にまとめるつもりなのでここでは言及しない。しかしながら、先般この事実を裏付けようかという出来事に遭遇したので、それを記す。

中央線の車両が新型となった。山手線と同様、車内にテレビのような映像モニターがついている。

ここで、新車両の特色等について説明していたのだが、その中に短躯化の裏づけともなろう特色があった。

「つり革を今までより5センチ下げた」

というのだ。

確かに、取っ手の部分は縦長の二等辺三角形でつり革も長く見える。

しかし、今までより5センチも下げられたら、私など取っ手が顔面に来てしまい、返って持ちにくい。つまり、つり革を5センチ下げるという変更を採用したということは、それだけ、その位置が一般的に快適であろうという判断であり、顧客へのサービスなのである。

矢張り、常々感じていたとおり、人の身長(日本人に限ったことではない)は、平均的に小さくなっているのだ、と私はこの日確信した。


ウィキペディアJR東日本E233系電車