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キャッサバの時代

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農学研究者は自分の研究している作物こそ世界の飢餓と貧困と癌を撲滅すると、言い張りがちだ。

たとえば米なら、貧困層が最も主食として使用しているのが米だから(米の)品種改良は世界を救う。トウモロコシならビタミン含有量が高いから、大豆ならタンパク含量が高いから最高だ。みたいな感じ。自分も昔は米は世界を救って、ブロッコリーで癌と美容問題をすべて解決できるようになると思ってたから不思議なものだと思う。

その中で最近出てきた期待の新人にキャッサバ派というのがある。キャッサバ派が最近、なかなかいけてる。関連したニュースがあったので少し紹介。

「GM cassava has 'super size' roots」

http://www.scidev.net/content/news/eng/gm-cassava-has-super-size-roots.cfm?&utm_source=feed-1&utm_medium=rss

キャッサバっていうのはデンプン質の芋で600万人が世界で主食にしてるといわれる。

そこでオハイオ州立大の教授が遺伝子組み換えで通常より約3倍でかいキャッサバの作成に成功したとのこと。(写真)

デンプンの生合成に関係するADP-glucose pyrophosphorylase (AGPase)という酵素が過剰にできるように遺伝子を変えたよう。まぁ、芋が3倍でかくなっても取れる数が3分の1になってはしょうがないわけで、収量があがったのかどうかというのは分からない。でも収量があがったのなら、ビタミンなどの栄養素を増やす系の組換えと組み合わせて品種改良して飢餓地域に導入しても面白いと思った。